
スマートフォンや一眼カメラで動画制作する際によく悩まされるのが「手ブレ」です。
そして手ブレのない滑らかな映像を撮るために欠かせないアイテムが「電動ジンバル」になります。
今回は手ブレを抑えたクオリティの高い動画を撮影したい方に向けて「電動ジンバル」の失敗しない選び方と人気おすすめモデルを18選ご紹介したいと思います。
この記事を書いた人
プロカメラマン小野友暉
大阪で活動するフォトグラファー / 映像クリエイター。年間書籍「プロカメラマンFile」2018-2020に選出&掲載。日本最大の写真の祭典「関西御苗場2018」でレビュアー賞獲得。仕事では広告写真や動画制作、写真教室講師等務める。毎月30〜40万円のガジェットや機材を購入するガジェットマニア。
「ジンバル」を使うとこんな映像が撮れる!
ジンバル(Gimbal)とは「1つの軸を中心として物体を回転させる回転台」という意味があります。
そして、映像・動画制作におけるジンバルというアイテムは「手ブレを抑えて、滑らかでスムーズな映像を撮影するための回転台付きグリップ」のことを指します。
ジンバルを使うことで、誰でも簡単に滑らかな映像を撮影する事が出来ます。
ちなみに下の動画が実際にジンバルを使って撮影したポートレートムービーです。
いかがでしょうか?ジンバルを使用すれば、このような動きのある映像も滑らかに撮影できます。
電動ジンバルはここ数年で急速に伸びてきており、手頃な価格で手に入るようになりました。ジンバルがあるだけで動画制作の幅はとても広がります。
ジンバルのメリット
電動ジンバルを導入することで、どのようなメリットがあるか解説します。
1手ブレを抑えた滑らかな映像が撮れる
ジンバルの基本機能にはなりますが、ジンバルを導入することで滑らかな映像を撮影することができます。手持ちの撮影の場合、いくら高性能な手ブレ補正機能のあるカメラでも限界があります。演出として手ブレ感を出すことはありますが、そうでない場合はなるべく手ブレはしない方がいいです。
ジンバルで撮影した滑らかで高クオリティの映像は感動ものです。特に動きのあるシーンでは大活躍してくれます。
2アングルのバリエーションが広がる
ジンバルを使うことで、ローアングルやハイアングルでも滑らかな撮影が可能になります。
例えば低い位置から狙ったローアングルの撮影もジンバルを逆さにして持つことで可能になります(機種による)。また、別売の延長ポールロッドを使えばハイアングルからの撮影もできます。
手持ちでは目の高さ〜胸の高さくらいのアングルになりがちです。ジンバルを導入すればアングルのバリエーションが増えます。
3タイムラプスや360度ロールなど、豊富な機能を楽しめる
最近のジンバルは手ブレを抑えてくれるだけでなく、「タイムラプス」や「360度ロール」「リモートコントロール」といった豊富な機能を搭載しているものも多くあります。
そういった豊富な機能も使って、今までできなかった新しい動画の楽しみ方もできます。
※スマートフォン用のジンバルではこれらの機能はありません。一眼カメラ用のジンバルにある機能になります。
映像クリエイターが教える!失敗しないジンバルの選び方
ジンバルは決して安い買い物ではありません。なので、これからジンバルを購入したいと思っている方はしっかりとポイントをおさえた上で自身にあった最適なジンバルを選びましょう。
1最大搭載重量(載せるカメラの種類)で選ぶ
ジンバルにはそれぞれ、最大搭載重量(何Kgまで搭載可能か)が決まっています。動画撮影で使うカメラとレンズを組み合わせた時の重量を把握し、搭載可能かどうかをチェックしましょう。
簡単にいうと、スマートフォン、アクションカメラ、コンパクトデジタルカメラ、ミラーレス一眼カメラ、一眼レフカメラ、シネマカメラなど、どのカメラを載せたいかで選ぶジンバルが変わります。
ちなみに搭載重量はギリギリよりも、余裕のある方がジンバルの本来の性能も発揮しやすいです!
2ジンバルメーカーで選ぶ
無名メーカーのジンバルを購入するよりも、ジンバルを展開、販売している有名メーカーから選ぶと失敗も少なくなります。
ジンバルメーカーの有名どころをあげると「DJI」「MOZA」「ZHIYUN」「FeiyuTech」「Hohem」などがあります。これらは全て中国のメーカーになります。
日本のメーカーだと「Libec」もジンバルを販売しています。
大手メーカーであれば使い方がわからなかったり、初期不良で不具合があった際のサポート対応もしっかりしているので安心です。
3バッテリー駆動時間で選ぶ
バッテリーの最大駆動時間もしっかり確認しておきましょう。おすすめはバッテリー駆動時間、10時間以上のものです。それだけあれば1日中の撮影していてもバッテリーが切れることはほぼありません。
小型のジンバルや発売年数が古いジンバルだと、バッテリー駆動時間が短いものがあります。
駆動時間があまりに短いと、替えのバッテリーを購入しなければならなかったり、モバイルバッテリーを常備しなければならなかったりと何かと不便です。
4アクセサリー、周辺機器もチェック
電動ジンバルは、各メーカーそれぞれに豊富なアクセサリー、周辺機器があります。
例えば外部マイクをつけたい時や外部モニターを取り付けたい場合にアクセサリー、周辺機器が必要になります。
あとで買い足していくことも想定して、どのようなアクセサリー、周辺機器がどれだけあるのかもしっかりチェックしておきましょう!
5利用シーンで選ぶ
電動ジンバルは利用するシーンによって使い分けるのが良いでしょう。どんなにハイスペックなジンバルを購入したとしても、街中で1人で大型のジンバルを持って撮影するのはなかなか勇気がいります。歩行者とぶつかったりといったトラブルも起きやすくなるので、プロの現場でない限りオーバースペックのものは必要ない方と思います。
逆にプロのクリエイターの場合はある程度のスペックと大きなジンバルでないと撮影現場では物足りなく感じるかもしれません。どういったシーンで使いたいのかを具体的に想定して、利用シーンに合わせて選ぶのが良いでしょう。
2021年最新の人気おすすめジンバル18選
失敗しないジンバルの選び方ポイントをおさえたところで、ジンバルの人気おすすめモデルをご紹介します。
(※2022年1月時点でのAmazonの価格を表記しています。時期によっては価格に相違がある可能性があります。)
DJI OM 5
出典:Amazon
Amazon価格 17,929円
スマホ
対応スマートフォン 重量 | 614 g |
バッテリー駆動時間 | 6.4時間 |
本体重量 | 320 g |
発売日 | 2021年9月 |
DJI OM 4
出典:Amazon
Amazon価格 26,500円
スマホ
対応スマートフォン 重量 | 230 ± 60 g |
バッテリー駆動時間 | 15時間 |
本体重量 | 390 g |
発売日 | 2020年8月 |
◎口コミを紹介
2万円でおつりが来る値段、安すぎw 持ち運びは、たためて完璧。スマホの装着方法、楽すぎw 追尾モード、強力。
スマホジンバルQIMIC 920mAh
出典:Amazon
Amazon価格 2,974円
スマホ
対応スマートフォン 重量 | – |
バッテリー駆動時間 | 15時間 |
本体重量 | 215 g |
発売日 | 2021年8月 |
◎口コミを紹介
一軸ジンバルなので歩きながらの撮影はどうしてもブレが出るが、水平がしっかりと維持ができるのである使い方によっては便利です。
MOZA Mini MX
出典:Amazon
Amazon価格 12,420円
スマホ
対応スマホサイズ | 60 ~ 88 mm |
バッテリー駆動時間 | 20時間 |
本体重量 | 420g |
発売日 | 2020年6月 |
◎口コミを紹介
旅先や外での動画撮影に、手軽なジンバルを探してました。やはり外だと一眼レフでの動画撮影は、重いし、目立ってしまうし、難しいですよね。手軽な撮影がしたいなら、これとスマホで十分満足です!
FeiyuTech Vlog Pocket 2
出典:Amazon
Amazon価格 10,750円
スマホ
最大搭載重量 | 250g |
バッテリー駆動時間 | 9時間 |
本体重量 | 272g |
発売日 | 2021年3月 |
◎口コミを紹介
TikTokの動画撮影のために購入しました。撮影の時は安定して満足します。機能がたくさんあリ、まだまだ勉強することがあるが、普通の撮影なら簡単に使えます。女性にとっての軽さもちょうどいいものだから、旅する時も楽しんでいます。
Hohem iSteady X2
出典:Amazon
Amazon価格 9,990円
スマホ
最大搭載重量 | 280g |
バッテリー駆動時間 | 10時間 |
本体重量 | 259g |
発売日 | 2021年6月 |
◎口コミを紹介
撮影用としてスマホ用のジンバルを初めて購入しました。まだ使って数日程度ですが、取扱説明書に関しても日本語でわかりやすく、説明書を見ながら30分程度で簡単な動画を撮影できました!
INKEE Falcon Gimbal for Gopro
出典:Amazon
Amazon価格 12,999円
アクションカメラ
最大搭載重量 | – |
バッテリー駆動時間 | 最大9時間 |
本体重量 | 300g |
発売日 | 2021年6月 |
◎口コミを紹介
Goprohero6とinsta360oner のアクションカムを持っています。両方とも設置可能でした。キャンプ撮影などで持って行きたかったので凄くコンパクトで持ち運びも楽です!
MOZA Mini-P
Amazon価格 26,820円
スマホコンデジアクションカメラミラーレス一眼
最大搭載重量 | 0.9kg |
バッテリー駆動時間 | 最大16時間 |
本体重量 | 710g |
発売日 | 2020年9月 |
◎口コミを紹介
ジンバルには興味がありましたが、他の製品はなにせ高い、そして重い。こちらの製品は、価格と軽さに惹かれて購入しました。まだ室内で試しただけですが、面白いですね!パンの動き一つとってもとてもスムーズな動きのある映像が撮れます。
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FeiyuTech AK2000C
出典:Amazon
Amazon価格 29,800円
コンデジアクションカメラミラーレス一眼
最大搭載重量 | 2.2Kg (カメラ寸法:高さ9.5cm以内、横幅12cm以内、(レンズ込みの)長さ17.5cm) |
バッテリー駆動時間 | 約7時間、スタンバイ約12時間 |
本体重量 | 1,078g(バッテリー含む) |
発売日 | 2020年11月 |
◎口コミを紹介
他社のスタビライザーに比べてかなり価格が安いので、機能面が少し不安になるかもしれません。しかし、安心してください。こちらの商品はリーズナブルなのにかなりしっかりした機能性と品質を兼ね備えています。
ZHIYUN Crane M2
出典:Amazon
Amazon価格 32,400円
スマホコンデジアクションカメラ
最大搭載重量 | 720g |
バッテリー駆動時間 | 6時間 |
本体重量 | 500g |
発売日 | 2020年3月 |
◎口コミを紹介
結論から言うと、このスタビライザーは、初めてスタビライザーの購入検討を考えている方には、かなりお勧めできます。
DJI POCKET 2
出典:Amazon
Amazon価格 64,900円
カメラ付きジンバル
最大搭載重量 | – |
バッテリー駆動時間 | – |
本体重量 | 117g |
発売日 | 2020年10月 |
◎口コミを紹介
先代の欠点をこれでもかと払拭したことで、欠点があまり見当たりません。
撮影の設定はそのままでも良いのですが、色補正を前提に撮影(D-CLike)しており、画質がちょうど良くて補正後は好みの画にしやすいです。
DJI RSC 2
出典:Amazon
Amazon価格 53,900円
コンデジミラーレス一眼
最大搭載重量 | 3kg |
バッテリー駆動時間 | 最大14時間 |
本体重量 | 1.2kg |
発売日 | 2020年10月 |
◎口コミを紹介
使用感に関しては他の方々があげているように、まったく問題なく滑らかな映像が撮れています。1日持ち歩いても使い続けられる電池容量なので、安心して撮影できます。
DJI RS 2
出典:Amazon
Amazon価格 81,740円
ミラーレス一眼一眼レフシネマカメラ
最大搭載重量 | 4.5kg |
バッテリー駆動時間 | 最大12時間 |
本体重量 | 約1kg |
発売日 | 2020年10月 |
◎口コミを紹介
roninsを使っていたのですが、rs2は軸ごとにロックがついているのでバランスがものすごい取りやすくなっていたり、相互性のあるアクセサリーが増えてきて色々な使い方ができるので重宝してます。
Libec TH-G3
Amazon価格 49,800円
コンデジミラーレス一眼一眼レフ
最大搭載重量 | 0.5〜3.6kg |
バッテリー駆動時間 | 最大18時間 |
本体重量 | 1.47kg (バッテリーは除く) |
発売日 | 2020年1月 |
◎口コミを紹介
重さも結構いけるし、何よりbmpcc特有のあの幅に対応できるプレートの可動域は本当に良かった。
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DJI Ronin-S
Amazon価格 36,980円
コンデジミラーレス一眼一眼レフ
最大搭載重量 | 〜3.6kg |
バッテリー駆動時間 | 12時間 |
本体重量 | 約1.46 kg (ジンバルのみ)、約1.84 kg(ジンバルとグリップを含む) |
発売日 | 2018年5月 |
◎口コミを紹介
重さも結構いけるし、何よりbmpcc特有のあの幅に対応できるプレートの可動域は本当に良かった。
DJI Ronin-SC
出典:Amazon
Amazon価格 39,900円
コンデジミラーレス一眼
最大搭載重量 | ≤ 2.0 kg |
バッテリー駆動時間 | 11時間 |
本体重量 | ジンバル:約830 g BG18グリップ:約258 g 三脚:約160 g |
発売日 | 2019年7月 |
◎口コミを紹介
ただただ素晴らしい。仕事でSを使用していたが、MAXロードに制限が出来ただけで、正直Sよりもはるかに使い勝手がいい。思わず、カメラの方をSCに合わせて新調してしまった。
ZHIYUN WEEBILL S
出典:Amazon
Amazon価格 48,400円
コンデジミラーレス一眼一眼レフ
最大搭載重量 | 最大:4kg 最小:300g |
バッテリー駆動時間 | 最長約14時間 |
本体重量 | 926g(三脚、バッテリー除く) |
発売日 | 2019年10月 |
◎口コミを紹介
ただただ素晴らしい。仕事でSを使用していたが、MAXロードに制限が出来ただけで、正直Sよりもはるかに使い勝手がいい。思わず、カメラの方をSCに合わせて新調してしまった。
ZHIYUN Crane 3S
出典:Amazon
Amazon価格 99,000円
ミラーレス一眼一眼レフシネマカメラ
最大搭載重量 | 最大:6500g 最小:600g |
バッテリー駆動時間 | 最大12時間 |
本体重量 | 2470g(本体のみ、延長アーム非使用時) |
発売日 | 2020年3月 |
ジンバルを使って撮影した動画
実際に電動ジンバルを使って撮影した動画をご紹介します。作例が追いついてないので、撮れ次第アップしていきます。
こちらは「MOZA mini-P」を初めて使用してテスト撮影した時の動画です。
こちらは「DJI Ronin-S」を使って撮影したポートレートムービーです。
こちらは「Libec T-G3」を初めて使用してテスト撮影した時の動画です。
ジンバルはこのような人におすすめ
電動ジンバルはズバリ、このような人におすすめです。
- 動画撮影時の手ブレが気になる、解消したい人
- ワンランク上の本格的な動画制作をしたい方
- Vlogなどの普段から動画撮影をよくする人
- 映像での表現の幅を広げたい人
当てはまっている方はぜひとも購入を検討してみてください。
最後に
以上、これから本格的な動画撮影をした動画初心者の方に向けて電動ジンバルについての解説と、失敗しない選び方、おすすめの機種をご紹介しました。
ジンバルが一般カメラユーザー向けに発売されて動画の楽しむ幅も大きく広がりました。購入を悩んでいる方にはぜひおすすめしたい撮影アイテムです。
興味のある方はぜひチェックしてみてください。