和歌山県・和歌山市にある無人島「友ヶ島」に行ってきました。
友ヶ島は、第2次世界大戦で使われ、当時の大砲・弾薬庫などが残っていて、ジブリ映画「天空の城ラピュタ」の世界観でも人気です。
この記事では、友ヶ島のアクセスや歴史、観光の際に注意することや、一眼レフで写真を上手に撮影する方法についてご紹介します。
友ヶ島ってどんなところ?
瀬戸内海国立公園「友ヶ島」は紀淡海峡に浮かぶ無人島。大阪駅からはJRを乗り継いで2時間ほどです。
加太港から1日4〜6便の定期便で島に行くことができるほか、島にはキャンプ場もあるので宿泊も可能。カップルや親子連れ、年配の方など幅広い年代に親しまれています。
島には実際に使用された砲台跡や、軍の施設の廃墟もあり「昔ながらの雰囲気を見たい!」という方だけでなく、コスプレ撮影をされる方にも人気です。
友ヶ島へのアクセス
最寄り駅の加太駅から15分ほど歩いたら、友ヶ島に渡る「ともがしま号」「らぴゅた号」に乗船できる友ヶ島汽船の乗船場に到着します。
乗船の料金は以下の通りです(2020年7月2日現在)
- 大人 往復2,200円
- こども 往復1,100円
春〜秋にかけては1日6便(臨時便を含む)。日が短い冬は4便です。
キャンプをするときは帰りの船を気にしなくても大丈夫ですが、日帰りで楽しむときは最終乗船時間を確認して乗り遅れないように注意しましょう。
\乗船場へのアクセスは、こちらをチェック/
観光・キャンプにおすすめ!
第二次世界大戦で実際に使われていた弾薬庫・砲台跡があるほか、桟橋の近くには海の家やキャンプ場も。
レンガ造りのノスタルジックな撮影をするだけでなく、ご家族での旅行やカップルのデートなどにもぴったりです。
現地には飲水が販売されている場所が少ないので、必ず多めに水分を持っていくようにしましょう。夏場には熱中症にならないよう、こまめな水分補給も大切です。
友ヶ島に行くときに注意すること
友ヶ島を散策したり、撮影に行くときに注意すべき点をご紹介します。
友ヶ島を散策する所要時間は?
私は、9時に加太港を出発し、9時20分ごろに友ヶ島に上陸。到着してすぐパンフレットにあるルートを歩きながら写真を撮って、午後1時ごろに桟橋に戻ってきました。
写真撮影に時間をかけたり、何度も同じ場所を行ったり来たりしていたので少し時間はかかりましたが、もっと時間をかけずに探検できるかもしれません。
ただ、散策ルートはかなりデコボコ道で、急勾配。急な斜面も多く、急ぐと足を挫いたり怪我をするかもしれないので、安全第一で楽しみましょう!
道が舗装されてないのでサンダルはNG
島全体は山のようになっており、山頂には展望台もあります。ルートに迷うことはないですが、道は舗装されておらずデコボコなので、動きやすい運動靴で出かけるようにしましょう。サンダルやハイヒールの靴はNGです。
夏場には虫も多く、葉っぱや草が多いので長袖・長ズボンなど虫に刺されない服装で出かけることをおすすめします。
虫除けスプレーや、かゆみ止めの薬も持っていくと安心ですね!
地下を探索するなら懐中電灯は必須!
「日中の散策にライトは必要ないだろう」と思われる方もおられるかもしれませんが、砲台跡・弾薬庫には真っ暗な地下通路がたくさんあります。
階段や段差がある場所には、一部ライトや手すりが整備されていますが、基本的には真っ暗なので、安全のためにも懐中電灯を持っていったほうがいいですね。
iPhoneの懐中電灯でも足元を照らせますが「バッテリーの減りが心配」という方は、きちんと手持ちライトを持っていくと安心です。
友ヶ島で写真を撮ってみよう!
ここからは、実際に「友ヶ島」に行って撮影してきた写真と一緒に、島の撮影スポットをご紹介します。一般的な散策ルートを通ったので、観光目的で訪れる方の参考にもなると思います。
船は島の中央「野奈浦桟橋」に到着
加太港を出発した船は、友ヶ島の右側をぐるーっと回って反対側の桟橋に到着します。
(現在は新型コロナウイルス感染症の影響で、一度に乗船できる人数に制限があります。係員の方の指示に従って乗船してください。)
島に着くと、青い芝生に覆われた広場「野奈浦広場」があります。アイスやカップ麺を販売しているお店、テーブルや椅子もあるので、休憩にはぴったりですね!
島にはお手洗いが数箇所しかありません。必ず、お手洗いを済ませておきましょう。
第5砲台跡
野奈浦広場から、海沿いをずっと歩いていきます。
海の家が見えたら左に曲がってしばらく歩くと、「第5砲台跡」に到着。ルートには、現在地や距離がわかるプレートが設置されているので、迷わず散策できます。
第5砲台は唯一2階建ての構造となっていて、1階には「弾薬子庫」と呼ばれる空洞が、階段を登ると2階には砲座があります。
一部封鎖されている場所もありますが、手前の「弾薬子庫」は中にはいることができます!
「今立っている場所が実際に使われていたんだ」と考えると、不思議な感じがしました。
第2砲台跡
散策ルートを一旦戻り、海沿いを西に歩いていくと、第2砲台跡に到着します。
瀬戸内海を背景にレンガ造りの建物の姿が印象的でした。戦後の使用を禁止するため爆破され、現在は立ち入りができません。
第2砲台跡の奥には、レンガ壁が崩壊したスポットがあり、瀬戸内海・淡路島までを望むことができます。
砲台はかなりのスケールがあり、撮影スペースが限られているため全体像を撮影したい場合は広角レンズを持っていくのがオススメです。僕も広角レンズ1本で撮影に望みました。
友ヶ島灯台・子午線広場
島の西端には、現在も使用されている「友ヶ島灯台」があります。近くには、ベンチで休憩できる広場もあるので、疲れを癒やすのにおすすめ。
子午線公園は、兵庫県明石市を通る「標準時子午線」が通っている日本最南端の公園です。
公園の真ん中には、「瀬戸内海国立公園 友ヶ島 東経135度」と書かれた看板も設置されています。旅の思い出に、記念撮影してみるのもいいかもしれません。
第1砲台跡
子午線広場から程近くにあるのが、地下にある弾薬庫が特徴的な「第1砲台跡」。
手前にある雑草をつかって「額ぶち構図」にし、奥行きのある写真に。F2.8の広角レンズで撮影し、手前の草で前景ボケをつくりました。
砲台跡に入る入り口、階段はいずれも封鎖されており、現在は立ち入ることができません。階段近くは手すりが老朽化しているので、足元に注意が必要です。
旧海軍聴音所跡
こちらはレンガ造りの2階建ての建物。部屋・トイレ・キッチンの跡がわかります。
2階の見張り台には、建物中央の吹き抜けから登るようですが、階段やはしごはありません。建物の外壁には窓があり、風通しが良い構造になっています。
コンクリートや外壁はところどころ崩れており、廃墟マニアにも人気のスポットです。
第3砲台跡
最後は、友ヶ島で最も大きい砲台跡「第3砲台跡」。ジブリ映画「天空の城ラピュタ」のような世界観で有名で、外国からも多くの観光客の方が訪れておられます。
第3砲台は、砲座とそれを繋ぐ地下通路、弾薬支庫とよばれる空間から成り立っています。合計8つの砲座は、第二次世界大戦の終了時に取り壊されていますが、現在もその面影を残しています。
砲座をつなぐトンネルには、ライトが照らされていないので、探索には懐中電灯が必須です。また、足元が悪いのでスニーカーなど動きやすい靴で訪れましょう。
4つの部屋からなる「弾薬支庫」は、友ヶ島でも定番の撮影スポット。いろいろな角度から、お気に入りの1枚を撮影してみてください。
友ヶ島で撮影するときのポイント
続いて、友ヶ島で撮影をするときのポイントをご紹介します。
かなり歩くので装備はコンパクトに
今回は、カメラバッグにEOS 6D Mark2と広角レンズだけを入れて撮影に臨みましたが、撮影スポットまでの移動がかなり大変でした ^^;
地面がかなりデコボコしているので、三脚を持参しても使う機会はなさそうです。ただ、自撮りをするとき、地面スレスレにカメラを設置したいときのために、コンパクトな手持ち三脚は持っていっても良いかもです。
1日中、あるき回ることを考えて、装備はできるだけコンパクトにしましょう。
ISOを上げれるカメラが大活躍
日中の撮影でISO感度を上げる機会は少ないですが、友ヶ島の砲台跡は真っ暗な場所が多いので、明るさを確保するためにISO感度性能が良いカメラが活躍します。
真っ暗な弾薬庫の奥に1つだけランプの明かりがありました。スマホでは真っ暗で何も映らなかったですが、一眼レフでISOを2000に設定して撮影できました。
「できるだけ手持ちで撮影したい」という方は、暗い場所でもシャッタースピードを稼げる、ISO性能の高いカメラを持っていくことをおすすめします。
まとめ
この記事では、和歌山市にある無人島「友ヶ島」の特徴やアクセス、行く時に注意することや、撮影のポイントなどをご紹介しました。
大阪からのアクセスも比較的良く、第二次世界大戦で実際に使われる予定だったスポットを撮影できるので、歴史に興味のある方、フォトジェニックな写真を撮りたい方におすすめです。
水分補給や熱中症対策をし、無人島散策を楽しんでください!