10月23日〜25日まで「UnUsual Photo Fest! 御苗場vol.27」(リアルイベント)がシーサイドスタジオCASOで開催されました。今年の御苗場は、ハイブリッド型写真展として開催。自宅で写真を学べるオンライン講座が開催されたり、VRを使ってWeb上でブース写真を閲覧できたりします。
僕は今回、初めて写真展に出展しました。専門学校に通っている方や、ほかの写真家の作品を見て、自分の活動について考える良い機会になりました。
写真展に出展するときに気をつけること、実際に出展した感想をご紹介します。(個人での開催ではなく、写真展に応募する場合についてです。)
写真展で準備すること
御苗場では、写真展の開催の2日前に作品の搬入日がありました。それまでに、余裕を持って作品の準備をします。
展示のコンセプトを決める
写真展では、「その作品を通じて自分が一番なにを表現したいか」が最も重要です。そのために、写真や展示の仕方、額装や全体のレイアウトなどを考えていきます。
今回、着物の女性が海辺で呆然と立っている写真を3枚展示しました。着物の緑色と空・海の青色がマッチするように、レタッチでも全体的に淡い雰囲気を表現しました。
今度、写真展に出展するときは「その写真で表現したいこと」を意識した作品撮りにチャレンジしてみたいと思います。
写真に合った額装・レイアウトを決める
展示する写真・全体のコンセプトが決まったら、それに合った展示の仕方やレイアウトを決めていきます。
会場の壁の色や材質、明るさ、照明、写真の魅せ方などを考えながらレイアウトを決めます。いい写真を用意していても、きちんと展示できていないとマイナス評価につながります。
僕もほかの展示を見て「今度はもっとこうしたいな」とイメージを掴めました。もし不安なら、知り合いのフォトグラファーさんにアドバイスをもらうと安心です。
写真と一緒に展示するものを準備する
写真展に足を運んでくれる人のために、自分を売り込めるアイテムを用意しておきましょう。
・コンセプトボード(作品の意味、撮ったきっかけ、表現したいことなどを書いたもの)
・ポートフォリオ(過去に撮影したほかの作品まとめ)
・名刺
・コメントノート/筆記用具
来場者の方が「作品にどんな意味があるのかな?」と興味を持ってくれたときに、写真をもっと知ってもらうためには、コンセプトボードが必須です。僕は写真のタイトルだけしか書いていなかったのですが、ほかの方は写真への思いなどを書いておられました。
写真展の準備〜撤収の流れ
写真展の準備〜本番、撤収をするまでの流れを紹介します。
搬入・設営
御苗場では、リアルイベント開催の2日前に搬入日が設定されていました。搬入日が平日で学校があったので事情を先生に伝えて休みましたが、事前に搬入日をチェックして予定を確認しておきましょう。
搬入にかかる時間の目安ですが、写真が3枚、メジャーで長さを図ったり水糸で高さを揃えたりして1時間半ほどかかりました。釘打ちで固定する場合などは、時間に余裕を持って搬入するほうがいいかもです。
イベントによっては、代理搬入サービスがある場合もあります。また、搬入中はスタッフの方が近くにいることもあるので、何かわからないことがあれば聞いてみてください。
写真展の開催中
開催中ずっと会場にいる必要はありませんが、できるだけ会場で来場者、ほかの出展者と交流するのがオススメです。
ずっと自分の作品の前に立っていると見にきた人が近づきにくいので、少し離れたところで見ながら、作品に近づいてくれた人に自然に話しかけてみましょう。作品で表現したいこと、撮ったきっかけなどを説明すると喜んでもらえます。
写真展は自分以外のフォトグラファーの作品から写真表現を勉強する絶好の機会です。
気になった作品があったら、ポートフォリオから他の作品を見たり、名刺からInstagramの投稿をチェックしてみましょう。出展者の方がいたら、実際に作品への思いを聞くこともできます。
作品展では、ほかの写真家さんと交流を持つこともできます!ぜひ積極的にいろんな人と話してみてください!
写真展が終わった後は?
写真展が終わったあとは、気になった出展者さんとInstagramなどのSNSで積極的に交流してみましょう!僕も、仲良くなった人と連絡をとったりしています。
また、ほかの作品を見ることで「自分の写真表現にどのように活かせるか?」と自分の写真活動を見直すきっかけにもなります。自分の好きな作品を見つけて「こんな写真を撮ってみたい!」など目標をもつと、写真の上達も早くなります。
展示イベントによっては、開催後も公式TwitterなどSNSで作品の情報をアップしている場合もあるので、あわせてチェックしておきましょう!
初めて写真展に出展した感想
初めての写真展に出展して、気づいたこと・感じたことをまとめてみました。
写真をプリントする大切さがわかった
これまで撮った写真はレタッチをして、パソコンで見たりGoogle フォトに追加してスマホ・iPadで見たりするだけで、プリントをしたことはありませんでした。
額装するために初めてきちんと写真をプリントしたのですが、プリントすると思っていた明るさと違っていたり、拡大するとピントが合っておらず何度かプリントし直しました。
レタッチをする人は多いですが、プリントまでしている人は少ないです。プリントすると写真の細かな部分を見れたり、全体を俯瞰して作品に向き合えるので、これからは写真展以外でも定期的にプリントして写真を見返せるようにしたいと思います。
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写真の表現について考える機会になった
以前、当メディア運営者の小野さんが「カメラマンとフォトグラファーの違い」について説明している記事を読みました。
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僕は中学3年生から主に風景写真を撮っていて、最近ではポートレート、イベント、取材、アーティストの方のMV撮影など、いろいろなジャンルの撮影に携わっています。
最近「今後フォトグラファーとカメラマンどちらで活動するか」悩んでいましたが、写真展でほかの作品を見て、自分がいま撮っているのは「カメラマン的な写真」だと気づきました。(どちらが良い悪いではなく)
今後はカメラマンを仕事にしつつ、写真家としても活動していきたいと思います。
そのために「写真を通じて何を表現したいか」を明確にし、写真集や芸術に触れて感性を豊かにするという目標を持てたので、写真展に出展してよかったです。
専門学生の出展者さんと交流できた
御苗場では学生ブースに出展したのですが、隣の展示スペースで出展していた大阪にある写真・映像の専門学校の生徒の方と仲良くなりました。
作品を撮ったきっかけ・写真を通して伝えたいことを聞いたり、ポートフォリオを見ながら「どんな作品を撮るのが好きか」など話しました。
Instagramをフォローして写真展の後も連絡をとっています。その方とは撮影のアシスタントをお願いすることにもなり、新たなつながりをつくる機会になりました。
まとめ
この記事では、写真展に出展するときに準備したこと・写真展の搬入〜当日の流れをご紹介しました。
はじめての写真展だと、写真の額装やレイアウトの仕方・準備するものなど分からない事が多いかと思いますが、運営スタッフの方と連絡をとったり、知り合いのフォトグラファーさんに聞いてみてください。
「まだ写真展に出展したことがない」というフォトグラファーさんは、是非チャレンジしてみてくださいね!