動画撮影や写真撮影で避けたいのがノイズ!どうしても光が足りない場面での撮影では、ノイズとの戦いになります。そこで手軽に持ち運べて、明るいライトを探していたのですが…。
ついに発見しました!
今回は高コスパ小型LEDビデオライト・Pixel G1Sをレビューします!
動画における照明の重要性
動画を撮影しているとカメラ機材にもよりますが、ノイズと戦っていくことになります。特に暗所での撮影をするとなると、ノイズが出ないようにできるだけ明るさを担保する必要があるのです。そこで照明がいかに重要なのかをおさらいしましょう。
ノイズが減る
何度もいいますが照明がしっかりと準備されていることで、ノイズが乗っていない映像を撮影しやすくなります。クオリティの高い映像には世界観が重要です。しかしノイズの存在によって画質は大幅に悪化します。
映像の魅力に気付いてほしいという思いに反して、それ以外のところばかりが注目されてしまうという悲劇につながるのです。
α7sシリーズなどの低画素機では、驚くほどノイズが乗らないなどの性質がありますが、すべての人が映像特化の高級カメラを手にできるわけではありません。
カメラに40万円は出せないが、照明に数万円は出せる。そういった方にこそ照明を手にしてノイズ対策をしてもらいたいと思います。
映像の雰囲気をデザインできる
十分な光が準備されている状態では、映像全体がどう映るのかをコントロールしやすくなります。撮影後にもメリットがあり、編集の際の自由度を格段に上げることが可能です。
ライトにはさまざまな種類があり、スポットライトのような香料が強い1点から発されるものや、LEDライトのように小さい光源が集合したものなどがあります。ライトの種類によっても多様な表現が可能なのです。
RGBライトやカラーフィルター、ソフトボックスなども導入すると、さらに表現の奥行が広がります。照明がもたらすメリットは計り知れないのです。
被写体を目立たせることができる
照明があることのわかりやすいメリットとして、被写体をより目立たせられる点があります。ライティングをしっかりと組むことで、見せたい部分を際立たせることが可能となります。
- キーライトで顔を照らす
- 前後にライトを置いて顔を照らしつつ影を柔らかくする
- 斜めから光を入れて顔の影を際立たせて海外風にライティング
- お好みのライティングを組んだ後にRGBライトなどでカラーを足していく
などさまざまな手法で見せたい部分をデザインしていくことが可能です。特に色は世界観や雰囲気を形成するうえで大きな影響をもたらします。ぜひ照明に対する意識を高めて、よりよい映像を作っていきましょう。
クロマキー合成時の編集のしやすさが上がる
被写体を照らすということをメインとして照明は使われますが、合成をする際にも活躍します。
例えばグリーンバックでの撮影をするとき。グリーンバックの布がしわしわになっていると、しわによってできた影が編集時に邪魔になることがあります。そこでしわを伸ばしライトを当てるのですが、照明で十分に影を消してあげることで、格段に編集しやすくなるでしょう。
せっかくなのでクロマキー合成をする際のポイントも紹介しておきます。以下の要素を抑えながら撮影をおこなっていきましょう。
- 背景の布はしわをなくしておく(アイロンなど)
→しわで生じる影で色抜きの際にムラが出る - 被写体の影が布にかからないようにする
→色抜きする幅が広くなるので、必要な部分まで削られてしまう - 被写体に当てるライトと背景布に当てるライトを分ける
→明確にそれぞれの色を映像の記録することで、編集時に色がきれいに抜ける
G1Sのスペック紹介
では今回紹介するG1Sについて紹介します。小型軽量ながら、RGBライトとしても機能するこのライト。比較的安価なところもあり、手に取りやすいことも特徴の1つとなっています。
そんなG1Sについてスペックを確認しながら、映像制作において適している部分や使用時の注意点について紹介していきます。G1Sのスペックは以下の通りです。
画面サイズ | 13.3×8.3×1.6cm |
重量 | 265g |
光量 | 1500Lux@0.5m |
CRI | >97 |
材質 | 航空アルミ |
対応カラー | RGB360°フルカラー |
色温度 | 2500K~8500K |
内臓バッテリー容量 | 3200mA |
使用可能時間 | 150分(フル充電時) |
充電端子 | USB-C 5V |
LED寿命 | 50000時間 |
その他 | ホットシュー・1/4インチネジ対応 |
G1Sのメリット
ではG1Sのメリットから紹介していきます。体験ベースでのレビューをしていくので、参考になれば幸いです。
コンパクトで持ち運びしやすい
照明を撮影場所に持ち込むとなると、かなりの機材量になることが避けられません。より光量が多いものとなればなおさらです。
このG1Sは非常にコンパクトかつ軽量となっているので、カバンの中に常備しておいて、いざというときに取り出すということもできます。少しだけ光が足りないといった状況や野外で使用するなど、多様な使い方が可能です。
充電しておけば2.5時間動くので、モバイルバッテリーなどを併用すれば、野外での夜間撮影にも対応できるでしょう。実際使用してみても、バッテリーの持ちはかなりよく、フル充電しておけば問題なく撮影可能です。
ホットシューや1/4インチネジに対応
地味に嬉しいのがこの部分です。付属の雲台を取り付けるとカメラにそのまま乗せられるので、三脚に立てたカメラの上に取り付ければ別途ライトスタンドを用意する必要もありません。
リグなどと併用すればジンバルにも設置できるので、動きながらの撮影にも対応可能です。その上軽いので、手持ち撮影時にもあまり負荷がかからない点も嬉しいポイントとなります。
色表現やエフェクトが豊富
出典:amazon
G1Sの強みの1つが色が出せることです。360°フルカラー対応となっており、好みの色を発することができます。光量は十分だから色を足したいというときに手軽に使用できるので、映像の世界観を作る際のキーアイテムとなるでしょう。
色が正しく発光されるのかを示す指標となるCRIも97以上となっており、製品としてのクオリティも高い1品です。
エフェクト機能も豊富で、ストロボモードやグラデーションなど、このライトを最大限に使いこなすための機能が搭載されています。参考動画を載せておくので参考にしてみてください。
高機能かつリーズナブル
出典:amazon
G1Sの何よりも嬉しいところが高機能でありながら、他の類似ビデオライトと比べて1万円以下とリーズナブルな価格であることが挙げられます。
Aputureの定番小型ビデオライトとして使われるAL-MCと比べると、半額ほどの価格で購入可能です。AL-MCは定番といわれるだけあり、それ相応の品質の高さはありますが、予算内でより効果を得られるかどうかを考えると、G1Sを選択するというアイデアもよいのではないでしょうか。
使用してきた感想としては使い勝手がよく、複数用意できるとなると、さまざまな表現が可能となることがわかります。安く高機能なビデオライトを考えている人は、G1Sを候補に入れてみてもよいでしょう。
G1Sのデメリット
よいところばかり紹介しても参考にならないので、デメリットについても紹介していきます。
ライトに取り付けられているアームが不安定
実際に使っていく中で分かったことなのですが、ライトに直接取り付けられているアームが、ライト自身の重さに耐えられずズレるケースがありました。
私が使用したときはジンバルにリグを経由して取り付けたのですが、少し傾けると固定されていたはずのアームが動き、ライトが想定とは違う位置を向いてしまいます。
この解決策としては、アームとライトを結束バンドなどで固定したうえで使用するなどが可能です。動きのない撮影の場合は、安定して利用できるのでアームの問題はアイデアで解決しましょう。
エフェクトを微調整できない
G1Sにはライトが点滅したり、色が徐々に移り変わっていくエフェクトモードがあります。非常に使い勝手がいい機能ではあるのですが、微調整ができません。
動画に対してこだわりを持って制作をしているとなると、少しだけ速度を変えたいといった場面もあるかと思います。購入時から変更ができないので、高機能には変わりありませんが、人によっては使い勝手が悪く感じてしまうでしょう。
光量が足りない場面あり
小型なので仕方がないことではあるのですが、夜間撮影などの場合に光量が足りないといったケースがおこりやすいです。G1Sを使用しないよりも確実にノイズなどは抑えられますが、十分な光量かといわれると疑問となる人もいるでしょう。
しかし小型であるというメリットから、複数台稼働させるとその問題も解決可能です。どのような用途で使用するのかに応じて解決策を探していきましょう。バッテリー稼働の大型LEDライトもPixel社が販売しているので、そちらを使用するのもおすすめです。
意外と重いのでバランスに注意
先ほどジンバルに取り付けて使用することができると紹介しましたが、G1Sを取り付けて机などに立てると、かなりギリギリのバランスで立っていることがわかります。
少しつつくと簡単に倒れてしまうレベルです。そのため取り付ける機材には注意が必要となります。もしジンバルなどの精密機械にライトをとりつけて、机などから倒れて落下してしまったら…。考えただけでも恐ろしいですよね。
便利でコスパの高いライトではありますが、取り付け場所に関しては細心の注意を払ってください。特に機材を台の上で管理する場合は、安定性をいつもより厳しく確認しておくとよいでしょう。
G1Sはこんなシーンにおすすめ
出典:amazon
G1Sがどのような場面で活躍するのかといった具体例を挙げていきます。使いどころが合っていれば、強力な味方となるでしょう。使いこなして動画や写真撮影に役立ててください。
1 撮影時の簡易照明として利用
まずは簡易照明としての側面からいきます。G1Sは小型ながらにかなりの明るさが出るライトです。参考動画を見てみるとわかると思いますが、手軽に明るさを足すとなると強力な味方といえます。
G1Sは色温度の調整や色味の調整も容易にできることから、使用感に関してもストレスなく利用可能です。どうしても照明を運び込むことが難しい現場があった場合には、G1Sを持っていくと撮影しやすくなるのではないでしょうか。
夜間撮影などの電源を確保することが難しい場面になると、ポータブル性が高いライトは意味を持ちます。複数台を同時に運用することで光量が足りないという問題も解決できますので、ぜひ活用してみてください。
2 RGBライトを使ってMV撮影の色足しに
G1Sの特徴の1つでもある色についてです。通常照明では色温度などの調整はできますが、色を調整ができるというものはあまりありませんでした。色を付けたければフィルターを通して照らすなど、ライトと付属品をセットで考える必要があります。
しかしG1Sは1つで色の変更までできてしまいます。物撮りなどで一か所だけ色を足すといった場面では、小型であることで撮影に適した量の光を当てることもできるでしょう。
また小さいながらにパワフルな機動性を持っているので、色を出しても十分に発行します。色は作品の世界観を決定づける要素の1つです。手軽に作品のクオリティを上げるアイテムとして、持っておくものよいのではないでしょうか。
3エフェクト機能を使ってPR映像に
ライト単体の能力だけでなく、それを動かすためのエフェクト機能も重要です。光がじわじわと変化するエフェクトなどは、商品紹介などでも利用できます。
動画撮影での使用がメインになりますが、映像の中に常に変化が生まれるので、単調な画が続く際のアクセントとしても機能するでしょう。映像において少しでも変化する部分があることは、視聴者の飽きを防止するのに効果的です。
12個のエフェクトモードが搭載されているので、自身が作りたいものに応じて使い分けをしていき、このライトの真価を引き出してください。
まとめ
小型ビデオライトであるG1Sについて紹介してきましたが、小さくて使える照明を探している人にはおすすめとなっています。持ち運びができるので、外での撮影にも活用可能です。
もし気になった方がいたら、ぜひチェックしてみてください。