プロからアマチュアまで、幅広いジャンルの映像制作に利用される撮影用LED照明ブランド「NANLITE」より、2023年1月に発売されたばかりの『NANLITE PavoTube II 15C 2kit』をご提供いただいたので、作例でポートレートムービーを撮影しました!
『NANLITE PavoTube I』は2700-7500Kまで調光可能で、そのほかにもエフェクトやHSIモードなど多彩な機能を搭載しているチューブライトです。
開封から実際に使用してみた感想をまとめました。
この記事を書いた人
プロカメラマン小野友暉
大阪で活動するフォトグラファー / 映像クリエイター。年間書籍「プロカメラマンFile」2018-2020に選出&掲載。日本最大の写真の祭典「関西御苗場2018」でレビュアー賞獲得。仕事では広告写真や動画制作、写真教室講師等務める。毎月20〜30万円のガジェットや機材を購入するガジェットマニア。
NANLITE PavoTube II 15C
Amazon販売価格:¥69,300
PV撮影、MV撮影など多くの用途で使用可能なLEDチューブライト「NANLITE PavoTube II 15C」
2700K~7500Kの間で色温度の調整が可能で、RGBの掛け合わせにより最大36000色を創り出すことができます。 |
NANLITE PavoTubeシリーズについて
PavoTubeシリーズは、最大36000色の調色を誇るフルカラーのチューブ型LEDライトです。
2023年1月に『NANLITE PavoTube II 15C /PavoTube II 30C』が国内新登場し、前モデルに比べて最大50%ほど輝度が高くなり、より上質な光を演出することができるようになりました。
PavoTubeシリーズは、2700K-7500Kの調光範囲で使用することができ、HSIモードではフルカラーの演出を楽しむことができるので、ポートレート撮影や物撮り、MV撮影など、幅広いシーンでこだわりの演出を行えます。
PavoTube II 15C 2kitの特徴
NANLITEの新製品『NANLITE PavoTube II 15C 2kit』の特徴を、前モデルと比較も入れながらご紹介します。
1 2700-7500Kまで調光可能
『NANLITE PavoTube II 15C 2kit』は、色温度2700K-7500Kまで調節可能となっています。
PavoTube II 15C | 2700K-7500K(G/M±150) |
PavoTube 15C | 2700K-6500K |
前モデルの6500Kから、新モデルでは7500Kまで調光が可能となっており、より幅広いシチュエーションで使用できます。
2 15種類のエフェクト
『NANLITE PavoTube II 15C 2kit』は、パルス、フラッシュ、花火、ポリスカーなど15種のエフェクトモードを搭載しており、動画撮影時の演出を可能にします。
具体的なシーンでいうと、例えばTVを見ている時の人の顔に当たる光を作りたい時に、実際にTVを現場に持ち込むとなるとなかなか大変ですが、『NANLITE PavoTube II 15C 2kit』があれば手軽にTVの光を再現できます。
またそういった演出は映像編集ソフトのエフェクトを加えているという方にも、『NANLITE PavoTube II 15C 2kit』を導入すれば編集の手間が大幅に省けるのでおすすめです。
3 発光面の拡大&ディフューザーと輝度の改善
『NANLITE PavoTube II 15C 2kit』は、従来モデルに比べ発光面や輝度がパワーアップしています。
操作フレームが短くなり、ライト本体の照射範囲が拡大しました。また、ディフューザーも改善され、発光面のLEDの素子が見えなくなり、より上質な光となっています。
さらに最大50%ほど輝度が高くなったことで、少ない本数でも被写体を明るく照らすことが可能になりました。
4 Type-C給電にも対応
『NANLITE PavoTube II 15C 2kit』は従来のACアダプターによる充電だけでなく、新たにUSBタイプCでの充電が可能になりました。
※PD3.0による充電時は、以下のことに注意が必要。
PavoTube II 15C:PD3.0 9V-20V,20W以上
PavoTube II 30C:PD3.0 12V-20V,30W以上
また、内蔵バッテリー搭載なので屋外での利用ももちろん可能です。
約2.17時間でフル充電が可能で、前モデルと比較すると『NANLITE PavoTube II 15C 2kit』はフル充電までの充電時間が1時間ほど短くなっています。
PavoTube II 15C 2kitのスペック
『NANLITE PavoTube II 15C 2kit』の概要、スペックはこちらです。
モデル | PavoTube II 15C |
出力 | 30W |
ジャンル | RGBWW LED チューブライト |
CRI | 平均97 |
TLCI | 平均98 |
色温度 | 2700K-7500K(G/M±150) |
制御方式 | 本体操作、2.4G、Bluetooth、DMX/RDM |
特殊効果 | 15種類 |
サイズ | φ48×770mm |
重量 | 0.85kg |
PavoTube II 15C 2kitの開封&外観チェック
『NANLITE PavoTube II 15C』は、1本または2本セットでの注文が可能です。今回は2本セットを開封していきます。
持ち運び快適なハンドルがついたキャリーバッグを開きます。しっかりした素材で保護力抜群です。
キャリーバッグを開けると、中に3つの収納袋が入っています。それぞれバッグに固定されているので、袋を紛失する心配がありません。
また、キャリーバッグの上下にミニポケットが2つ付いているので、レンズキャップやバッテリーなど小物類の収納に便利です。
収納袋を開けると、ライトが1本ずつ、そのほかの付属品が入っています。
- PavoTube II 15C 本体×2
- 15V2A AC電源アダプター×1
- T12クリップ×2
- 電源ケーブル(3m)×1
- 吊り下げケーブル×4
- PavoTube II 15C専用 コントロールケーブル×1
- キャリングバッグ×1
- 取扱説明書×1
PavoTube II 15C 2kitを使って動画撮影してみた!
『NANLITE PavoTube II 15C 2kit』を使ってポートレートムービーを撮ってみました。
電源の入れ方
ライトの端にある電源スイッチをONにします。
ライト背面のディスプレイにデータが表示されました。
設定を見ながらMODEボタンと調光ノブ、機能ノブでライトの設定を行います。
専用アプリ「NANLINK」で『PavoTube II 15C』を登録をすれば、アプリ内でCCTやDIMなどを直感的に操作できるので、ライトの設定を変えるたびにディスプレイを見る手間を省けます。
今回はスタンドに設置してライトを使用します。1/4ネジ仕様の透明クリップがあるので、スタンドに設置して自由に角度を変えることができます。
CCTモード
「CCT=色温度」は2700K-7500K(G/M±150)の範囲で調節が可能。
CCTもアプリから調節可能なので、写真のような白から、あたたかみのあるオレンジ色まで、カメラのモニターで全体をチェックしながらスマホでCCTを調節できます。
HSIモード
「HSI=RGBフルカラー」で、ライトの色を自由に操作することができます。
今回の動画撮影のようにフレーム内でプラクティカルライトとして使用することも、フレーム外で点灯させて色付け用の演出として使用することも可能です。
HSIモード×チューブ型ライトを実現した『NANLITE PavoTube II 15C 2kit』は、アイデア次第で色々な演出ができるので、動画のクオリティを上げたい映像クリエイターにおすすめです。
EFFECTモード
EFFECTモードは動画のワンシーンを盛り上げるのに欠かせない機能!
・HUE LOOP ・CCT LOOP ・INT LOOP ・CCT FLASH ・HUE FLASH ・CCT PULSE・HUE PULSE・STORM AUTO ・ POLICE CAR ・TV ・PAPARAZZL ・CANDLE/FIRE ・DISCO ・BAD BULB ・FIREWORK ・EXPLOSION AUTO ・WELDING
といった15種類のモードが搭載されています。
【FIREWORK】
光の動きをつけたり、さまざまなシチュエーションの光の演出を再現できます。エフェクトやCCT、HSIの各モードの組み合わせやライトの本数次第で何通りもの演出ができます。
実際に撮影した作例動画
『NANLITE PavoTube II 15C 2kit』を使用して撮影したポートレートムービーがこちら。
白ホリのシンプルなスタジオでも、『NANLITE PavoTube II 15C 2kit』を背景に置いて数種類の色を使うことで一味違うカラーの演出ができました。エモい映像が撮影できたと思います。
チューブライトはライト本体を映像の中で見せてあげてもカッコ良い演出になります。さらにこういったライトとブラックミストフィルターを組み合わせるとより雰囲気のある映像になりました。
ちなみに簡単な撮影風景の動画がこちらです。
『NANLITE PavoTube II 15C 2kit』の価格は¥69,300。安い金額ではありませんが、これだけの機能性で映像の演出の幅が広がるのであれば、コスパ抜群だと思います。
ハリウッドの映画スタジオでも使用されるほど世界中で愛されているNANLITE製品を、ぜひ映像の中に取り入れていただきたいです。
NANLITE PavoTube II 15C
Amazon販売価格:¥69,300
PV撮影、MV撮影など多くの用途で使用可能なLEDチューブライト「NANLITE PavoTube II 15C」
2700K~7500Kの間で色温度の調整が可能で、RGBの掛け合わせにより最大36000色を創り出すことができます。 |
PavoTube II 15C 2kitを実際に使ってみた感想
『NANLITE PavoTube II 15C 2kit』でポートレートムービーを撮影して感じたことを3つにまとめます。
アプリ操作が便利
『NANLITE PavoTube II 15C 2kit』は、スマートフォンアプリ「NANLINK」で輝度や色温度、モード設定が可能です。
撮影時にライトのダイアルをいちいち操作しなくても、スマホで全て操作できるので、いちいちライトの場所に行き来する必要がなくなり快適に撮影できます。
特に複数のライトを使用する場合は、一つ一つのライトの設定を変えるのが面倒で、全体の雰囲気を見ながら色味を調節するのに時間がかかるので、カメラのモニターを確認しながらスマホで全てのライトを操作できるのは時短にもつながりとても便利です。
アプリの言語は英語か中国語しか選べませんが、シンプルなUIで特に迷うことなく操作が可能です。
持ち運びに便利
NANLITEから新発売された『PavoTube II 15C』『PavoTube II 30C』は、搭載されている機能は一緒ですが、サイズ・重量が違うので用途に合わせて選ぶことができます。
PavoTube II 30C | 重量:1.4kg
全長:117cm |
PavoTube II 15C | 重量:0.85kg
全長:77cm |
今回レビューした『PavoTube II 15C』は軽くて短めのライトとなっているので、持ち運びに便利です。
本格的な動画撮影では、ライト以外にも持ち運ぶ機材が多いので、できるだけ荷物の負担を軽減させたい方や、ワンオペでの動画撮影の現場では『PavoTube II 15C』がおすすめです。
『PavoTube II 30C』はサイズが大きいので、より広い範囲を照らしたい方におすすめです。
様々な使い方ができる
ライトスタンドにつけて固定したり、ワイヤーで吊り下げたり、モデルさんの手に持たせてもいいですし、壁に立てかけるだけでもオシャレだったりします。
ファンがついた大型の定常光ライトではできないような設置方法や、演出方法が『NANLITE PavoTube II 15C 2kit』ではできたりするので、映像クリエイターは持っていて損はないんじゃないでしょうか。
また別売りで専用のスタンドもあるので、ライトを立たせて空間の演出に使いたいという方はこちらのスタンドもチェックしてみると良いと思います。
PavoTube II 15C 2kitはこんな人におすすめ
『NANLITE PavoTube II 15C 2kit』は写真・動画ともに、クリエイティブな演出を楽しみたい方におすすめのチューブ型ライトです。
- 一味違う映像制作をしたい方
- 映像のアクセントライトが欲しい方
- 物撮りをするカメラマン
- PV、MV撮影をする映像クリエイター
NANLITEのライトを「CP⁺2023」で体験しよう!
2023年2月23日(木)〜26日(日)に開催される、カメラと写真映像のワールドプレミアショー「CP⁺2023(シーピープラス 2023)」にNANLITEが出展します。
【こちらの会場イベントは終了しました】
ブース番号24「VANLINKS」ブースにて、新商品「PavoTube II 15C/30C」の展示や体験コーナーを楽しめます。また、武井宏員氏による「PavoTube II 30C」セミナーも開催!リアルタイムで配信も行われます。ぜひ、CP⁺2023でVANLINKSの製品を体験してみてください!
まとめ
以上、『NANLITE PavoTube II 15C 2kit』のレビューをお届けしました。
今回はスタジオで撮影した動画をご紹介しましたが、内蔵バッテリー&スタイリッシュなデザインなので、場所を問わずチューブ型ライトを活用した撮影を行うことができます。
撮影での照明演出をこだわりたい方はぜひ、『NANLITE PavoTube II 15C 2kit』を使ってみてください!
NANLITE PavoTube II 15C
Amazon販売価格:¥69,300
PV撮影、MV撮影など多くの用途で使用可能なLEDチューブライト「NANLITE PavoTube II 15C」
2700K~7500Kの間で色温度の調整が可能で、RGBの掛け合わせにより最大36000色を創り出すことができます。 |