ポートレート撮影をするアマチュアカメラマンも増えてきた中、モデルに対して、きちんと撮影マナーを守れていないカメラマンというのも良く耳にするようになりました。ポートレート撮影は個人間でのやりとりも多く、ルールや決まりがないぶん、様々な問題も起きやすくなります。
そこで今回は、そんなトラブルを少しでも回避するために、モデルに「ぶっちゃけカメラマンに対してどう思っているのか?」をインタビューしてきました。ゲストはフリーモデルで活躍しているかんばらふうこです。
インタビュアー 小野友暉
鹿児島県出身、大阪在住の写真家。1992年11月20日生まれ。カメラをはじめて、2年3ヶ月で年鑑書籍「プロカメラマン File 2018」に掲載。関西写真部SHARE代表。カメラ以外にもWebを使ってマイクロビジネスを展開中。 Instagram
モデル かんばらふうこ
2016年にヘアショーのスカウトでモデルを始める。その後、モデル事務所に所属。所属後すぐ仕事を始める。モードマガジンやゲームカタログ、ショーへの出演を経て、現在はフリーでモデルをしている。マイペースだけど、やりたいことは気が済むまでやる性格。 Instagram
撮影依頼を受けやすいカメラマンとは?
小野
最近はInstagramなどの写真共有SNSが流行っているのもあって、カメラマンアカウントやモデルアカウントというのもそれぞれ良く見かけるね。実際InstagramなどのSNS上でカメラマンからの撮影依頼なんかはどう??
かんばら
カメラマンからSNSのDM(ダイレクトメッセージ)で撮影依頼も多くあります。だけど、相手の素性がわからなかったりすると、依頼を受けることはほとんどありません。
小野
素性がわからない?っていうのは具体的にどういうこと?
かんばら
例えば、プロフィール写真やプロフィールがないとか、撮影依頼してきたのに、作例が一枚も見当たらないなどです。そういった人から撮影依頼が来ても、正直不信感しか感じません。
小野
なるほど!じゃあ逆に撮影依頼引き受けやすいカメラマンっていうのはどんな人かな?
かんばら
プロフィール写真もプロフィールもあって、作例もあれば、まず安心に繋がりますし、そこから自分好みの写真かどうか判断もできます。カメラマンとしての実績もあるとより引き受けやすくなります。。あとはSNSというのもあって、フォロワー数も少ないよりは多い方が撮影依頼も受けやすいかもしれません。「こんなにフォロワーの多い方から撮影依頼が来た!」って気持ちにもなるので。
小野
フォロワー数もこういう場面では活きてくるんだね!
カメラマンとの事前やりとり
小野
撮影当日までのカメラマンとの事前やりとりなんかはする?
かんばら
ん〜これは人によります。衣装イメージや、メイクなど事細かに決める人もいれば、何も指定してこない人もいます。
小野
モデルさんからしたらどちらがいいの?
かんばら
具体的な撮影イメージが会う前からあった方がいいと思います!何もなかったら「やる気あるのかな?」っておもっちゃいますし、メイクや服装も、どうしていいのかわかりません。何かしらの撮影イメージを前もって話し合えたら嬉しいですね。
小野
そうだね。撮影イメージの共有はいい作品を撮るためにも必要なことだね!
カメラマンの下心にモデルは意外と気づいている!
小野
それでは撮影中にカメラマンに対して感じることはある?
かんばら
人を撮るのに慣れていないカメラマンだと、ただ無言でシャッター切り続ける人もたまにいます。モデルとしては何か言ってもらえた方が、気分も盛り上がりますし、いい表情もしやすくなるので、声かけはして欲しいなと思います。
小野
コミュニケーションが全く取れていないカメラマンも問題か...。
かんばら
そうですね。でも過度なコミュニケーションも違うなって思います!
小野
過度なコミュニケーションって?
かんばら
デート風の写真を撮りたいっていうのを口実に、遊園地やカフェやデートスポットに出かけて、撮影したがるカメラマンです。たまに目的が撮影ではなくて、デートなんじゃないかって人もいます。「ご飯食べたり、遊んだりばっかりで全然写真撮ってないじゃん!」みたいな。そういう下心見え見えな感じだとちょっとガッカリですね。
小野
あ~「デートカメラマン」ってやつね。最近そのワードはよく耳にする!
かんばら
結果カメラマンのデートに付き合わされて、モデル側はあんまりいい気分にはなりません。写真を撮るときはしっかりと撮って欲しいです。カメラマンの下心ってモデルは意外と気づいてますから!
小野
そ、そうなんだ…!気をつけます(汗)
カメラの技術だけじゃなく、人間性も必要
小野
それじゃあ撮影中にカメラマンに感じることで何かポジティブな意見はある?
かんばら
寒い日の撮影にカイロを用意していてくれたり、夏の暑い日には冷たい飲み物を用意してくれたり、ちょっとした気遣いができるカメラマンは素敵だなぁ~って思います。
小野
あー確かに!しっかり気遣いしてくれると嬉しいね!人として信用できるというか。
かんばら
人として信頼感があると、撮影していて、いい表情もだしやすくなります。撮影の技術ももちろんですが、人として信頼感をもてる人の方が「また撮影したい」と思えます。
小野
なるほど、好感のもてるカメラマンは人間性もしっかりしてるんだね。
最後に
今回は、モデルさんに普段の撮影時にカメラマンに対して感じることをインタビューしました。全体を通して言えるのはやはり、人としての礼儀やマナー、思いやりが大事だということです。ポートレートでいい写真を撮ろうとおもったら必要なことになるので、しっかりとマナーを守って撮影できるようになりましょう。
小野
本日はありがとうございました!
かんばら
こちらこそありがとうございました!
〜おしまい〜