
手持ち型ジンバルカメラである「DJI OSMO +」のレビュー記事です。2016年8月にDJIから発売されたこのカメラは4K撮影や、100fpsのスローモーション撮影に対応しています。前々から気になってはいましたがようやく購入したので、レビューをまとめていきたいと思います。
そもそもジンバルカメラとは?
まずジンバルカメラを知らないというあなたへ。ジンバルとは、動画撮影などでよく使われる機器で、手ブレのない滑らかで綺麗な映像を撮ることのできる撮影補助機器です。ブレシレスモーターと呼ばれるものがついていて、傾きを感知すると自動で、傾きを調整してくれます。最近ひっそりと流行ってきていて、街中でもたまに見かけるようになりました。
通常のジンバルはカメラ本体とは別になっているものが多いのですが、今回購入した「DJI OSMO +」はカメラのレンズと一体型の”ジンバルカメラ”となっています。
スタビライザーとはどう違う??
同じように、手ブレを防いで滑らかな映像が撮れる補助的なスタビライザーもジンバルと同じように撮影中の手ブレを軽減してくれます。ジンバルは別名「電子制御スタビライザー」と呼ばれるのもあって、スタビライザーと非常に似ています。
違いをあげるとスタビライザーが重さで安定感を作り出すのに対して、ジンバルは電子制御で安定感を作ります。なのでスタビライザーと比べるとジンバルはコンパクトで軽量という特徴があります。逆に、ジンバルは電源(バッテリー)が必要となりますが、スタビライザーは電源(バッテリー)は必要としません。それぞれ一長一短あります。
ジンバルのメリット・デメリット
先ほどの、スタビライザーとの違いの内容も織り交ぜて、ジンバルのメリット・デメリットをまとめてみました。
- 非常に滑らかな映像が撮れる
- コンパクトで重量も軽く持ち運びが楽
- スタビライザーでは撮れない角度からも撮れる
- 電源(バッテリー)が必要
- あつかいが少々むずかしい
- スタビライザーよりも耐久性が低い
DJI OSMO +を使用してみていまいちだったところ
それでは本題に戻って、DJI OSMO +を使用してみてまずはいまいちに感じた部分をまとめていきたいと思います。
バッテリーの持ちが悪い
OSMO Plusはバッテリーの持ちが少々悪いように感じました。マックスで2時間持ちません。(正確には100分)なので替えのバッテリーは必須に思われます。純正のバッテリーはそれなりの値段します。僕の場合は常に予備のバッテリーを2本持ち歩いていましたが、以外と見落としがちだったのが、装着するスマホのバッテリーも食われるという部分です。DJI OSMO +もそうですが、装着するスマホのバッテリーも気にしないといけないのが面倒でした。
起動までに時間がかかる
使ってみてなかなか厄介だったのが起動までの時間でした。電源をつけてからスマホと接続し実際に録画ボタンを押すまで、2、3分かかってしまいます。たった2、3分と思いますが、電源をつけてすぐに撮れないというのはなかなかのストレスに感じます。
ボケ感があまり出せない
一眼ムービー並みのボケ感と画質、を期待していると少々がっかりします。DJI OSMO+のレンズのスペックはいまいちなので、画質の部分をこだわる人にはあまり向かない気がしました。個人的には色味もあまり好みではありませんでした。
iPhone Xだとうまく使えない
僕はiPhone Xを使用しているのですが、DJI OSMO+にiPhone Xを装着すると、装着部分のアダプタに画面の4隅が重なって画面が押せなくなってしまいます。オールスクリーンディスプレイのスマホでは使いづらいという認識は持っていたほうがいいです。
DJI OSMO +を使用してみてよかったところ
次にDJI OSMO +を使用してみてよかった部分をまとめていきたいと思います。
手ブレのない綺麗な動画が作れる
ジンバルカメラなので当たり前ですが、手ブレのない綺麗な動画が作れます。今まで一眼レフで手持ちのムービー撮影なんかもよくしていましたが、それらと比べると圧巻の滑らかで綺麗な映像が撮れます。見ているだけで撮影が楽しくなってきます。
コンパクトで荷物にならない
手持ち型ジンバルカメラDJI OSMO+は非常にコンパクトで、持ち運びが苦になりません。一眼ムービーの場合はジンバルやリグ、カメラ本体となると結構な荷物になることが多いのですが、OSMO+は本体とスマホだけですむので、ちょっと街に撮影しに行こうぐらいの撮影であれば少量の荷物ですみます。
スローモーション機能がおもしろい
DJI OSMO+の標準機能の中にある100fpsのスローモーション撮影が結構面白いです。使い方によっては雰囲気のある映像が撮れます。スローモーション撮影はFHDでの撮影時にのみ使用できます。
7倍ズームが使える
全モデルであるDJI OSMOから進化したのが、光学3.5倍ズームとロスレスデジタル2倍ズームを組み合わせた7倍ズーム機能です。寄りのカットと引きのカットをズームで使いわけれられるので便利です。
DJI OSMO +で撮影した動画
それでは実際にDJI OSMO +で撮影した動画を2本紹介します。1本は撮影した動画の未編集のものと、撮影風景を合わせた動画です。
神戸の南京町でダンスしているところを撮ってみました。
夜の撮影だとノイズが非常に気になりました。あとで、iPhoneで撮った映像と見比べてみても「そんなに大差ないんじゃ…」と感じてしまいました(笑)
もう一本は大阪十三でモデル撮影がてら撮影した動画です。
こちらの映像は結構手を加えました。スローモーション機能が大活躍でした。色味の調整は少々手こずりました。
最後に
以上、DJI OSMO+のいまいちだったところとよかったところをまとめてみました。個人的には購入前はものすごく気になっていて、使ってみたい製品の一つでしたが、いざ購入して使ってみると、思っていたほど使うことはありませんでした(笑)初めてのジンバルカメラとしてはいいかもしれませんが、本格的に撮影したいという人には物足りないかもしれません。
ジンバルカメラを試してみたいという方はぜひチェックしてみてくださいね。