「動画の作り方がわからない」「動画を始めるのに何を用意すればよいのかわからない」と、動画制作に多くの疑問をお持ちの方はとても多いでしょう。
動画制作はとっつきにくい部分も多いですが、必要なものをそろえて、しっかり手順通りに制作を進めれば初心者でも簡単にキレイな動画を作ることは可能です。
今回は動画制作に必要なアイテムや制作の流れを詳しく解説していきます。
動画制作に必要なアイテム
まずは動画制作に必要なアイテムについて解説します。
1撮影用カメラ
まずは動画を撮影するカメラを用意しましょう。カメラはスマホのカメラから業務用のビデオカメラまで様々です。予算と動画の内容にあったカメラを選ぶと良いでしょう。簡単にビデオカメラの種類と特徴をまとめます。
スマートフォン
最も手軽に動画撮影ができるカメラです。外部機器との互換性が低いので、外部マイクや外部モニターなどの使用に制約があります。カメラの露出も自動なので、自身で設定ができない。動画保存時に強めの圧縮がかけられてしまいます。
アクションカメラ
小型で広角のレンズがついたビデオカメラ。体に装着してハンズフリーで撮影することが多いです。サイクリングやスキー、スノーボード、ダイビングなどのスポーツやアウトドアの臨場感ある映像を簡単に撮影できます。
ビデオカメラ(ハンディカム)
長時間収録に対応した一般的なビデオカメラ。外部機器との互換性も高いです。レンズは固定のため、撮影ごとやシーンごとにレンズを変更することができません。セミナーなどの記録用の動画撮影やYoutube動画撮影などにおすすめです。
一眼カメラ
長時間収録には対応していませんが、レンズが交換式のため、シーンによって多様な絵作りをすることができるカメラ。外部機器との互換性も高いです。多くの動画クリエイターが動画撮影に取り入れています。
2外部マイク
動画のクオリティを上げるために必要不可欠なのが外付けのマイクです。マイクには指向性と呼ばれる音を集音する方向特性があります。マイクの指向性について理解した上で、用途にあったマイクを選択すると良いでしょう。
周囲の音を撮るならアンビエントマイクが向いています。指向性が狭く、一方向の特定の音だけを収録したい場合はショットガンマイクがおすすめです。映画やドラマの撮影でもよく使われます。インタビューやYoutubeなど出演者の声を収録したい場合は、ラベリアマイク(ピンマイク)がおすすめです。
3照明器具
部屋の明かりや太陽光など、現場の環境光に追加する補助光源として、照明器具を用意しましょう。動画の用途によって、適した照明は変わりますが、色温度を変えれるライトや、光源の強いライト、バッテリー駆動対応のライトであれば様々な用途で使用することができます。
照明と合わせて購入した方が良いのが光を和らげるソフトボックスです。照明のダイレクト光では違和感のある画になってしまうので、ソフトボックスなどを使って光を和らげた状態で使うことをおすすめします。
4三脚・一脚
撮影のカメラを支える三脚・一脚を用意しましょう。安定性が高いのは三脚です。一脚は三脚に比べると安定性は劣りますが、移動の多いロケ撮影や、省スペースでの撮影では重宝します。
また三脚には写真用と動画用のものがあります。写真用の三脚は1つの角度に固定することを優先して作られています。動画用の三脚は固定することはもちろん、滑らかなカメラワークを実現するためのフリュード雲台を採用したモデルもあります。フリュード雲台の三脚を使うと、撮影しながらカメラの向きを左右にふる『パン』や、撮影しながらカメラの向きを上下にふる『ティルト』という動きができるようになります。
5動画編集用パソコン
動画編集に使うパソコンはWindows / Macどちらでも構いません。ただし、動画編集は非常に重たい作業になるため、編集用パソコンには高い処理能力とメモリが要求されます。
具体的には最低でもcorei5以上のCPU、メモリは8GB以上搭載されたモデルが適しています。
ストレージはハードディスクよりもSSDの方が快適です。
4K動画を扱う場合、CPUはcorei7以上、メモリは16BG以上あればスムーズな動画編集が可能になります。
6動画編集ソフト
続いて動画編集ソフトについてです。動画編集ソフトがなければ動画の編集ができません。最近ではスマートフォンのアプリでも動画編集が可能ですが、より精度の高い動画編集はパソコン向けの動画編集ソフトでおこなうのが良いでしょう。動画編集ソフトとして定番のものをいくつか紹介します。
Premiere Pro
Adobe Creative Cloudの月額定額制(サブスクリプション)で利用することのできる動画編集ソフトです。プロの動画クリエイターも使う、業界シェアNo1の動画編集ソフトです。PhotoshopやIllustrator、After Efectsなど同じCreative CloudのAdobeソフトと連携ができるので、Adobeを普段から使っている人なら特におすすめです。もちろんPremiere Pro単体利用でも可能です。月額2,480円〜利用可能です。MacでもWindowsでも利用可能です。
Final Cut Pro
アップル社が開発しているノンリニア映像編集ソフトです。操作性も非常に高く、タイトルやテロップなどのテンプレートも豊富で使いやすいです。App Storeで36,800円で購入できます。Macのみ対応です。
EDIUS Pro
世界中の主要な放送局やプロフェッショナルビデオ制作現場で使われる映像編集ソフトです。映像処理が軽いのでスペックの低いパソコンでもある程度快適に編集作業が行えます。Windowsのみ対応です。
iMovie
MacやiPhoneに入っている無料の動画編集アプリです。無料ながらも高機能で、ちょっとした動画編集であればiMovieでできてしまいます。Final Cut Proと操作性も似ているので、値段が気になる方はまずはiMovieから試してみても良いでしょう。
7BGM素材
動画によってはBGM素材を使う場面も多くなると思います。動画に使うBGMは基本的に著作権フリーの音楽を使わなければなりません。ネット上に著作権フリーの無料BGMがダウンロードできるサイトもあります。BGMのクオリティを上げたい場合は有料BGM素材を使うことをおすすめします。
動画制作の主な流れ
動画制作の主な流れをまとめました。動画の内容や予算、スケジュールによって若干変動する場合もありますが、動画制作をお仕事として受ける場合は基本この流れにそって作ることをおすすめします。項目ごとの細かい説明はまた別記事で紹介したいと思います。
- ヒアリング・課題抽出
- 動画のターゲット、用途、目的の明確化
- 企画・構成案
- スタッフ・演者・予算・撮影場所・制作スケジュールの決定
- ロケハン
- 絵コンテ・香盤表の作成
- 撮影本番
- 映像編集
- 納品
動画撮影は写真撮影とはまるで違うことを知る
先ほどの動画制作の流れをご覧いただいたとおり、動画は写真と違い制作のフローが全く違います。先に絵作りからおこなう写真に対して、動画は撮影より前の工程が非常に多いです。
これが動画の難しいポイントで、写真から動画に移行したクリエイターは必ずといっていいほどハマる落とし穴でもあります。
写真と同じ感覚で動画を撮影してしまうと映像編集時にとても時間がかかってしまったり、足りないカットがでてきてしまったり、最悪の場合再撮影になるケースもあります。
そうならないためにも、まずは動画の目的やダーゲットを明確化して企画構成し、ロケハンをしっかり行った上でどういう角度からどういうカメラワークで、どれだけのシーンを撮影しなければならないのか、事細かに決めます。しっかりと事前準備をした上で撮影日をむかえます。
動画制作のフローをしっかり守れば、動画編集時の時間も短くすみ、再撮影の心配もなくなります。動画撮影は写真撮影とはまるで違うことをしっかり理解しておくことが大切です。
最後に
以上、これから動画をはじめたい方に向けて動画撮影に必要なアイテムと、動画作り方、制作の流れについて解説しました。具体的な制作項目の詳細についてはまた別記事で書いていきます。動画を作るのは難しいですが、これから動画需要はまだまだ伸びていくことが予想されます。
写真とはまた違う魅力があってとても楽しいと思います。
ぜひ今回の内容を習得して、かっこいい動画を作ってみてください。