今回はSmallRigから発売された超小型で60WのLEDライト「RC60B」のレビューをお届けします。
主に三脚や撮影用リグなどを展開しているSmallRigですが、「RC60B」は60Wというハイパワーながらバッテリー内蔵で外部電源の供給なしで駆動可能、バイカラーにも対応した、非常に使い勝手の良いLEDライトになっています。
「RC60B」と合わせてアクセサリーもいくつか試してみましたので、レビューしていきたいと思います。
今回試した商品はこちらになります。
SmallRig RC60B のスペック
今回ご紹介するSmallRig RC60Bのスペックをまとめてみました。サイズは幅、奥行き、高さが10cm前後、そして重量は650gとコンパクトで軽量なLEDライトとなっています。非常にコンパクトでありながら出力は63Wという性能を兼ね揃えています。
本体サイズ | 11.5 x 8.5 x 8.5 cm |
本体重量(g) | 650 g |
電力(最大) | 63W |
CCT範囲 | 2700K-6500K(±200K) |
電源 | 内蔵バッテリー/ PD充電器/ PDパワーバンク |
バッテリー仕様 | 14.4V / 3400mAh / 48.96Wh |
バッテリー寿命 | 45分(最大出力)、75分(ECOモード) |
ファンノイズ | 26dB(通常の動作モード)、23dB(ECOモード) |
充電電力/電流(最大) | 48W / 3A |
入力電力(最大) |
100W |
価格 | ¥30,990 |
SmallRig RC60B 外観チェック
まずはRC60Bの外観をチェックしていきます。
こちらがキャリングバックになります。
キャリングバックを開けるとこのようになっています。
付属品は
- RC60B LEDビデオライト
- キャリングバック
- グリップハンドル
- ミニハイパーリフレクター
- モバイルバッテリーホルダー
- ライトスタンドアダプター
- 保護カバー
- 20cm USB-Cケーブル
- 3m USB-Cケーブル
という内容でした。
早速RC60B本体を見ていきます。正面部分に発光面があります。保護カバーがついているので、カバーを外して使用します。マウントは独自のマウントになっています。
左側側面部分には、液晶とモードボタン、コントロールボタンがついています。
右側側面には「60W」という表記と製品名が刻まれています。
背面部分には電源ボタン、充電ポート、ECOボタンがついています。
底面には1/4ネジが付けれるようになっています。位置決めピンの穴もついているのは嬉しいです。
そしてこちらが本体上面です。上面にはファンと、マウントのロック解除ボタンがついています。
実際に横幅を測ってみました。若干の誤差はありますが、ほぼスペック通り。横幅10cmを切っているのは素晴らしいですね。奥行きもスペック通りでほぼ11cmというところでした。
そして重量も実際に測ってみました。こちらも若干誤差がありましたが、ほぼスペック通り、1kgを切っているので、持ち運びは本当に楽ですね。
SONY FE 24-70mm F2.8 GMとサイズ感を比較してみました。
標準レンズを1本よりも60WのLEDライトを一つの方がコンパクトなのが驚きです。5年前では考えられませんでしたが、本当にここ数年でLEDライトの小型化が進んでいるように感じます。RC60Bがいかにコンパクトなのかがお分かりいただけると思います。
ちなみにリフレクターをつけた状態の長さも測ってみました。こちらで長さが18.6cmでした。
そして重量の方は728gです。これでもまだ1kgを切っています。ライト自体が軽量だと、ライトスタンドも耐荷重の小さいものでよくなるので、スタンドも軽量コンパクトなもので済みます。そうなると全体の荷物量が減ってスマートにロケ撮影ができるようになるのは魅力的です。部屋の中に設置する際の省スペースでよくなります。
付属のグリップハンドルをつけてみました。こちらでライトを手持ちすることができます。機動性の求められる撮影なんかもこちらで対応できます。
本体の電源をつけると液晶モニターにこのような表記がされるので、この状態で上の「INT/FX」のコントロールボタンを回すとライトがつきます。
液晶がつくと、色温度と出力のパーセンテージ。そしてバッテリー残量が表示されます。
MODEボタンを押すとこのような液晶画面に切り替わります。FXモードになるので、ボタンで9種類のFXから好きなものを選べます。FXはアイコンも表示されていてわかりやすいです。
ちなみにECOボタンを長押しすると、ECOモードになり、液晶にもECOという表記がつきます。
ECOモードでは約65%程度の出力に自動で調整されるため、バッテリーを長持ちさせることができます。
続いて付属のUSB-Cケーブルについてです。ケーブルは2本付属しています。20cmの長さのものと、3mの長さのものが付属なので、状況によって使い分けられるのが嬉しいです。なかなか2本付属しているのも珍しいですね。
こちらのケーブルは急速給電にも対応しているようでした。
ライトスタンドアダプターはライトスタンドにつけられるようになるだけでなく、アンブレラホルダーの穴もついているので、アンブレラを取り付けることも可能です。
別売りのシリコンディフューザーをリフレクターにつけてみました。こちらをつけることで光を和らげることができます。
さらに別売りのソフトボックスでも光を和らげることができます。こちらのソフトボックスにはグリッドも付属しています。
また、付属のモバイルバッテリーホルダーを使うと、モバイルバッテリーからライトの電源を供給することができます。これで内蔵バッテリーが切れた時も安心です。
ざっと外観チェックしてみましたが、本当によく考えられて作られているなーと感じました。実用的な設計になっているかと思います。
SmallRig RC60Bを実際に使ってみた
SmallRig RC60Bを実際に使って撮影してみました。
SmallRig RC60Bの1%から100%でどれくらいの明るさが変わるかをチェックしてみました。
まず1%の出力を露出計を使って測ってみます。
ISO800 F4は固定で、シャッタースピードを計測します。その結果1/125でした。
次にSmallRig RC60Bの出力を100%にして計測してみます。
その結果シャッタースピードは1/2000でした。
1/125秒から1/2000秒が約16倍なので、1%の明るさから100%にすると実測値で約16倍の明るさが得られるという結果でした。これだけ明るさの幅があれば、さまざまな使い方ができそうです。
またRC60BはバイカラーのLEDライトでもあるので、2700K-6500Kで色温度を変えて撮影してみます。
まずは100%の出力で、2700Kで撮影したもの。
そして100%の出力で6500Kで撮影したものです。
色温度を変えても明るさが変わるということもなく、同じ明るさで色温度だけが綺麗に変わりました。
最後にRC60Bで
リフレクターをつけた時、リフレクターにシリコンディヒューザーをつけた時、ソフトボックスをつけた時、ソフトボックスにグリッドをつけた時の4パターンでそれぞれ撮影比較をしてみました。全て適正露出で撮影しています。
リフレクター、ソフトボックス、ソフトボックス+グリッドは色の変化はほぼありませんでしたが、シリコンディフューザーをつけて撮影したものはやや暖色気味に色がついているのがわかります。そこだけ注意が必要かと思いました。
リフレクターにディヒューザーを装着、またはソフトボックスをつけるとリフレクター使用時の1/8まで光量が落ちますが、それでも真っ暗な部屋で60wのライト1灯でもよほどの広範囲でない限りは十分な明るさが確保できるかと思います。
今回は写真で試してみましたが、動画撮影の場合でもRC60Bを使えば感度を上げることなくノイズの少ない動画を撮影できると思います。
またファンの音はやや感じましたが、ガンマイクやラベリアマイクを使っていれば音を拾うこともなさそうなレベルでした。
部屋の中でYoutube動画を撮影するという使い方にも良いと思います。
SmallRig RC60B はこんな人におすすめ
SmallRig RC60Bは手頃な価格で実用性の高いLEDライトが欲しい方にとてもおすすめです。また小型軽量でバッテリー内蔵なので、屋外でライトを使うときにも便利だと思います。日中だと光量が足りない可能性がありますが、夜の屋外でのロケ撮影など、明るさがちょっと欲しい時なんかに便利です。持ち運びも楽でセットアップもあっという間にできてしまいます。
- 小型でコンパクトなLEDライトが欲しい方
- バッテリー内蔵のLEDライトが欲しい方
- Youtube動画をよく撮られる方
- ロケ撮影でLEDライトを使う機会が多い方
- 手頃な価格のLEDライトが欲しい方
最後に
以上、SmallRig RC60Bのレビューをお届けしました。筆者はSmallRig製品をよく愛用していますが、数あるSmallRig製品の中でもRC60Bは期待を裏切らない、期待値以上の製品でした。SmallRigは撮影が便利になるアイテムを多く展開しており、RC60Bもちょっとした撮影でとても活躍する実用的なLEDライトだと思いました。
気になる方はぜひチェックしてみてください。