
撮影の現場で、ブロアーやガファーテープ、六角レンチやクロス、SDカードケースなどのちょっとしたものが必要になるシチュエーションは多いと思います。ですが、カメラやレンズほど重要なものでないがために、ついつい現場に忘れがちです。
筆者自身、撮影現場でガファーテープを忘れてしまい、そんな時にかぎってバミリ用のテープが必要で、クライアントに「テープありませんか?」と言われて気まずい思いをした経験があります。
そういった時に非常な便利なアイテム、SmallRig x Andyax クリエイター向けツールボックスをご紹介します。このキットがあれば、写真や映像の撮影現場で必要なツールをすべて一か所に揃えることができます。撮影のたびに都度それぞれのツールを用意する手間も省けます。現場で役立つこと間違いありません。
SmallRig x Andyax クリエイター向けツールボックスとは
出典:SmallRig x Andyax クリエイターツールキット
「SmallRig x Andyax共同デザイン」クリエイター向けツールボックス4562 は、カメラのメンテナンス用品を収納するためのツールボックスです。Youtubeで40万人(2025年1月現在)のチャンネル登録者数を誇る、クリエイターのAndyax氏とSmallRigのコラボアイテムとなります。
Andyax氏は、長年の撮影活動を通じて全能性、プロフェッショナリズム、耐久性を基準にしたツールボックスのアイデアを考案し、SmallRigチームと協力して、撮影現場で必要なツールをまとめて収納できるこのクリエイター向けツールボックスを開発したそうです。
SmallRig x Andyax クリエイター向けツールボックスを実際に使ってみた
SmallRig x Andyax クリエイター向けツールボックスを実際に使ってみました。
まず、外観チェックと中身を見ていきたいと思います。
こちらのツールボックスのサイズは
縦29.0cm 横38.0cm 奥行11.8cmというサイズ感になっています。
またメンテナンス用品含む総重量は2.95kgで、ツールボックスのみなら2.13kgとなっています。
手で持っていても負担にならないサイズ感と重さです。
ツールボックスの裏面にはSmallRig x Andyaxのロゴが表記されています。
ボックスは耐衝撃性のある高品質のABS素材が採用されており、高いところから落としてもしっかりと中身を守ってくれそうな堅牢な作りとなっています。
大人一人(筆者の場合、体重70kg)がツールボックスに乗っても余裕そうでした。
続いてツールボックスの中身を見ていきたいと思います。ツールボックスを開けるとこのように綺麗に整理されていました。
どこに何があるのかがすぐにわかりますね。一つ一つのアイテムが散らばっていないので、綺麗に整理されて見栄え的にも良いです。撮影現場で使用する際もスマートにツールの出し入れができそうです。
中身は下記の内容となっていました。
- ファイル収納コンパートメント
- 六角レンチとダブルヘッドフラットレンチ
- HDMIデータケーブル(AからA)55cm / 21.6インチ
- 7インチ1折りたたみ式マルチツールキット
- ステンレススチール製ネジセット
- メモリカードケース
- ブラックガファーテープ(5.0cm × 15.0m / 2.0インチ × 49.2フィート)
- クリーニングペン
- ダストブロワー
- マイクロファイバークリーニングクロス
- ベルクロ
- カラーガファーテープ 赤、緑、黄、青(1.2cm × 15.0cm /0.5インチ × 49.2フィート)
これだけのアイテムを一つずつ揃えていくのはなかなか手間で、メーカーやブランドが異なると統一感もなくなり、当然専用のボックスや収納ケースなどもありません。その点、SmallRig x Andyax クリエイター向けツールボックスを買うだけでこれだけのアイテムが一括で揃い、専用ボックスまで付いてくるというのはなかなかの利点です。
カラーガファーテープは細身幅のテープとなっていて、バミリにもカメラやスイッチングなどにメモする用のテープとしても使えそうでした。
質の低いテープだと粘着が強すぎたりもするのですが、こちらのテープは非常に質は高いものだと感じました。
ブラックガファーテープの方は太めの幅となっており、こちらも質は高いものでした。
手で切りやすく、シワにもなりにくく、粘着も程よいです。
続いてブロアーも試してみました。
撮影現場で使う分には申し分ない、ブロアーです。
続いて、クリーニングペンも試してみました。
レンズに付着したホコリや汚れ、ゴミなどを簡単に綺麗にしてくれるので、こちらも現場に1本用意されてるだけで安心です。
カメラボディなどの清掃にも問題なく使えそうです。
続いてメモリカードケースです。
こちら個人的にとてもありがたいアイテムだと思いました。
さまざまなメディアタイプに対応しているので、複数のタイプのカメラを取り扱う現場にも対応してくれます。
続いて、SmallRigのロゴの入ったマイクロファイバークリーニングクロス。
続いてHDMIデータケーブルです。長さ55cmということで、小型のシネマカメラとモニター、一眼ミラーレスとモニターどちらにも対応できる長さだと思います。HDMIケーブルもついつい忘れがちですし、断線してしまった時などの予備ケーブルとしても1本あると安心ですね。
特にコネクタ部分は壊れやすいので、筆者も何本か現場での撮影中に壊した経験があります。なので、HDMIケーブルもツールボックスの中に含まれているのはありがたいと思いました。
続いて、7インチ1折りたたみ式マルチツールキットです。
こちら映像の現場に一つあるととても便利なアイテムです。
筆者もこの7インチ1折りたたみ式マルチツールキットは現場に必ず持って行っています。ポケットの中に入れておくと便利なのですが、撮影後によく紛失してしまうアイテムでもあります。ですがツールボックスという決まった収納場所があると紛失の心配もなく、持っていくのを忘れることなく、ツールボックスさえ持っていけば良いだけなので管理が非常に楽です。
続いて、六角レンチとダブルヘッドフラットレンチです。
こちらは一般的な六角レンチですが、サイズ別で揃っているのはとてもありがたいです。映像の現場ではカメラケージをつけていることも多いので、現場ではたびたび六角レンチが必要なシーンも出てきます。
ダブルヘッドフラットレンチも三脚プレートなどをつけ外しする際にあると便利ですね。
写真でも映像でも三脚プレートのつけ外しするシーンはたまにあるので、この手のツールがたくさんあるのはありがたいです。
続いて、ステンレススチール製ネジセットです。
カメラリグを組んでいる際に、カメラハンドルをつけたいといった時や、三脚プレートのネジを落としてしまったといったときに、ネジの用意がされていると安心です。よく使う長さ、太さのネジがそろっています。
あとは、ケーブルを結束するベルクロも付いていました。
こちらもSmallRigのロゴが入っていました。
また、ツールボックスは調整可能なモジュール式収納エリアがあり、こちらに自由に自身の入れたいアイテムを入れることができます。
自身の現場にあった、アイテムをチョイスして自身専用のツールボックスにできます。
そして、ドキュメントも収納できるスペースまで用意されています。
撮影香盤表や絵コンテなど、紙の資料をここに入れて持ち歩けます。
以上、ツールボックスのツールについてご紹介しました。これだけのツールが一つの場所に全部揃っていることによって、管理が非常に楽になります。現場で、「あっ〇〇〇〇持ってくるの忘れた」っということが今まで結構あったのですが、このツールボックスを持っていけば、そういったことが無くなりそうです。
実際に使ってみた感想
SmallRig x Andyax クリエイター向けツールボックスを実際に使用し、今までになかった非常に便利なツールボックスだと感じました。まずこれらのツールを一つにまとめてくれるボックスというだけで相当価値の高いものだと思います。これらの細かいツールは現場でも使いますし、自宅などでも使用するため、現場のたびに都度用意しなければなりません。現場用にツールボックスを用意しておくだけで、それぞれのアイテムを都度用意する必要がなく、このツールボックス1つを持っていくようにするだけで良くなるので、かなり時短になるかと感じました。
また、この向けツールボックスは、撮影現場にあると役立つ必要最低限のアイテムが一式揃っているので、こういった細々したツールを一つ一つ買う手間と時間が省けます。含まれているツールをそれぞれ購入し、専用のボックスを用意する方が高く着くのではないでしょうか。また、駆け出しのビデオグラファー、フォトグラファーやカメラアシスタントなどにもおすすめで、何を用意すれば良いかわからない方でも、ツールボックスだけ買っておけばなんとかなります。
また購入してもボックス内はまだ収納できるスペースが残っているので、空いてるスペースには自身の現場で必要なちょっとした小物を自身で選んで入れることもできます。筆者の場合はバッテリーやクリーニング液、追加のクロスやプラスチック製のバミリ板、カラーチェッカーなどをこのツールボックスに入れて現場に持っていこうと思います。
あとはこういったアイテムをハードケースのボックスで一式揃えて現場に用意しておくのは、よりプロ感も出て、クライアントへのパフォーマンスにもなるなと思いました。
SmallRig x Andyax クリエイター向けツールボックスはこんな人におすすめ
カメラマンを仕事にしている方は持っていて損のないアイテムだと思います。
- カメラアシスタントとしてさまざまな現場に行くことが多い方
- 撮影現場の頻度が多いカメラマン
- 撮影に必要なテープやブロアー、ツールなどを今それぞれで持ち運んで現場に行っている方
- 現場に何を持っていけばいいかわからない方
最後に
以上、クリエイター向けツールボックスについてご紹介しました。機能的なメリットはもちろんですが、現場への忘れ物防止、忘れ物してないかの不安解消、クライアントへのパフォーマンスなど、情緒的なメリットがかなり多いアイテムだと感じました。専用のツールボックスを一つ用意するだけで精神的にも本当に楽になります。
撮影現場をこなすカメラマンのお役立ちアイテムになること間違いなしです。機動性の求められる現場には不向きかもしれませんが、そうでない現場では重宝すると思うので、気になる方はぜひチェックしてみてくださいね。