【フォトブック】プリントの種類を知ろう!銀塩プリントと印刷の違い

ヤグチサトコ
みなさんこんにちは!紙の専門商社に約8年勤務していたヤグチサトコです。

 

お子様の成長記録や結婚式、旅行の思い出など、大切な写真をせっかくならカタチに残したいですよね。そんなときに手軽に作れると人気なのがフォトブック。各社から様々なサービスが提供されています。

実は、フォトブックのプリント方法に種類があることをご存じでしょうか?それは「銀塩プリント」と「印刷」。そこで今回はそれぞれの特徴を簡単にご紹介します!

 違いを知って使い分けすると、ワンランク上のフォトブックになりますよ。また、フォトブックサービスを選ぶときの参考材料にもしてくださいね。

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写真プリントの方法は大きく分けて2種類

写真のプリント方法は大きく分けて2種類あります。

銀塩プリント印刷です。

例えば街の写真屋さんでプリントを依頼したとき、受け取る写真は「銀塩プリント」です。一方、自宅のインクジェットプリンターでプリントした写真は「印刷」にあたります。

各社から発売されているフォトブックはどちらかのプリント方式が採用されています。サイト内に「銀塩プリント」または「写真仕上げ」といった単語がない限りは、印刷仕上げであると思って良いでしょう。

ここからはもう少し具体的にそれぞれの特徴と違いを見ていきます!

 

1銀塩プリント

銀塩写真
※筆者が以前、撮影したフィルム写真。写真店で現像・プリントした銀塩写真です。

そもそも「銀塩」とは一体なんなのでしょうか。

 銀塩とは、ハロゲン化銀というハロゲンと銀の化合物のことです。

ハロゲン化銀はフィルムの感光材料に使われています。フィルムに光が当たるとハロゲン化銀が化学変化し、フィルム上に画像が作られます。その後、現像処理をするとネガフィルムの完成です。
フィルムカメラを銀塩カメラ、フィルムで撮影した写真を銀塩写真と呼ぶのを聞いたことはありませんか?このように、元々はフィルムにまつわる用語なのです。

ハロゲン化銀が含まれた用紙を使ってプリントするのが「銀塩プリント」になります。用紙自体に薬品が含まれていて、光を当てると発色するのが特徴です。この用紙を「印画紙」と呼びます。

印画紙の仕組みを簡単に図解してみました。

印画紙の仕組み 図解

印画紙はある特定波長の光にだけ感光する層が重なってできています。光が当たるとそれぞれの層が化学変化し、紙内部から発色するというわけです。紙自体が発色しているため、なめらかなグラデーションが得られます。

例えばFUJIFILMのフォトブックサービスの場合、フォトブック ハードカバーなど「写真仕上げ」と書いてあるものが銀塩プリントです。

 

 

2印刷

一方、印刷は紙にインキを乗せることで画像を表現します。

印刷の仕組み 図解

印刷と一口に言っても、実は様々な種類があります。写真をプリントする際はインクジェットプリント、レーザープリント、昇華式プリントが使われることがほとんどです。どの印刷方式を採用しているかはフォトブックサービスによって異なります。

再びFUJIFILMを例に挙げると、サイトに「印刷仕上げ」と記載があるフォトブック ソフトカバーやPhotoZINEなどが印刷でプリントしたフォトブックです。

 

銀塩プリントと印刷の違いを比較してみよう

つまり、化学反応を利用して紙自体が発色しているのが「銀塩プリント」、紙の上にインキを乗せてプリントするのが「印刷」ということですね。その違いを踏まえて、様々なポイントで両者を比較してみました。ぜひフォトブック作りの際の参考にしてくださいね。

仕上がり

印刷された画像を拡大すると、細かなドットで構成されていることがわかります。一方、銀塩プリントはドットが見えず、美しいなめらかなグラデーションが得られます。

より高画質なプリントを求めるなら、銀塩プリントがおすすめです。

ちなみに、印刷は種類や機械によってプリントの仕上がりが大きく変わります。一般的にインクジェットプリンターで印刷した写真は色鮮やかになると言われています。

 

用紙

銀塩プリントは専用の印画紙を使用する必要があり、だからこそ美しいプリントが得られます。一方、印刷は銀塩プリントに比べて選べる紙の自由度が高め紙質を選べるフォトブックサービスもあります。

また、銀塩プリント用の印画紙は厚みがあり、プリントできるのは片面のみ。印刷用紙は薄く、両面にプリントできるものが多い、という違いもあります。

 

耐久性

耐久性は銀塩プリントに軍配が上がります銀塩プリントでは、光を当てて化学変化させた後、薬品に通すことで現像・定着処理されます。薬品という液体を通しているので水に強い!また紙も厚いため丈夫です。

 

写真以外の表現

銀塩プリントはあくまでも「写真」。写真以外の文字などの表現は印刷の方が優れています。文字やイラストなど写真以外のデザインを充実させたい場合は、印刷を選びましょう。印刷のフォトブックサービスの場合、イラスト付きの可愛いテンプレートが用意されているものもあります。

 

 

コスト

製本の仕上げ方(ハードカバーまたはソフトカバー)などでも変わってくるので一概には言えませんが、銀塩プリントの方が平均価格は高めです。安価にフォトブックを作りたい場合は、印刷の方が良いでしょう。 

 

 

銀塩プリントの特長
  • 美しく高画質なプリント
  • 厚みのある専用の印画紙を使用する
  • 耐久性・耐水性に優れている
印刷の特長
  • 選べる紙の自由度が高い
  • 写真以外の表現に優れている
  • 比較的安価に作れる

 

銀塩プリントのフォトブックがおすすめの場面

結婚式のフォトブック

銀塩プリントの魅力は、何と言っても高画質。さらに耐久性も高いので、大切な写真を長く美しく保存したいときに向いています。

ですので、結婚式や七五三など、節目のイベントの写真は銀塩プリントがおすすめです!銀塩プリントのフォトブックはハードカバーで重厚感のあるものが多いですので、特別感も増しますね。

 

印刷のフォトブックがおすすめの場面

印刷の仕組み 図解

印刷の魅力は手軽さと自由度の高さ。写真以外にも文字やイラストを入れたり、デザインにこだわれるのも嬉しいところです。そして価格が安い点も助かります。

たくさん撮影したのでフォトブックを複数作りたいときや、テンプレートを使って可愛く仕上げたいときにぴったりです。写真の量が多くなるお子様の成長記録や旅行記などと相性がいいですね。

 

まとめ

銀塩プリント、印刷どちらにも魅力があります。「写真」そのものの美しさや耐久性を求める場合は銀塩プリントで、手軽におしゃれなフォトブックが欲しいときは印刷で作ってみてはいかがでしょうか。ぜひ、作りたいフォトブックによって使い分けてみてくださいね。

 

 

 

 

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