テーマを持って作品を残すこと【小野友暉×Anna】の撮影に密着!
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かんばらふうこ
どうも、関西写真部SHARE専属ライターのかんばらふうこ(@fukokanbara)です。

 

最近気になることがあります。それは、作品が完成されるまでのプロセスってどうなってるの?ということです。ポートレート写真やアート写真をポートフォリオやSNSでの投稿で見ることがあっても、実際にどのような会話があったのかや、なぜこのような作品を製作しようと考えたのかまで知ることはありません。

 

そこで、関西写真部SHAREのリーダーであり、プロフォトグラファーの小野友暉さんの撮影に同行させていただき、未来に残り続ける作品をつくるポートレート撮影の秘密を探っていきたいと思います!

 

写真家小野友暉×モデルAnna

今回、私が密着させていただくポートレート撮影でのフォトグラファーは小野友暉さん、モデルはAnnaちゃんです。これまでSHAREの撮影には何度かモデルをしてくれていましたが、友暉さんとの撮影は初めてです。撮影に出発する前に、まずは、友暉さんとAnnaちゃんについての紹介をしていきます。

 

写真家 小野友暉(コノユウキ)

小野友暉がフィルムカメラを構えている。

Profile
写真家 小野友暉 (コノユウキ) 
鹿児島県出身。大阪在住の写真家。1992年11月20日生まれ。カメラをはじめて2年3ヶ月で年鑑書籍「プロカメラマンFile 2018」に掲載。関西写真部SHARE代表。カメラ以外にもWebを使ってマイクロビジネスを展開中。

 

関西写真部SHAREのサイト運営やWEBデザインから、さまざまなスキルを持つ小野友暉さん。距離感を感じさせない日常感のある写真や動画から、撮影をして欲しいとモデルからの依頼が殺到しています。

 モデル Anna(アンナ)

 

Profile
モデル Anna(アンナ)
大阪府出身。1999年8月14日生まれ。関西写真部SHAREのモデル。普段は女子大生とダンスをする女の子。撮影では不思議ちゃんなイメージから一変し、まるで別人かのように作品の主役になりきる。

普段は大学生をしているAnnaちゃんですが、撮影が始まりシャッターの切る音がなった瞬間表情が変わります。個性的な雰囲気を持ちつつ、笑うと女の子らしいギャップでフォトグラファーたちを魅了しています。

 

撮影に密着!

さて、いよいよ撮影に密着していきたいと思います。写真を撮る風景以外にも、どのようにしてモデルとコミュニケーションをとっているのかや、ポーズを決めているのかを学んでいきたいです。

 

 

撮影前の打ち合わせ

友暉さんの撮影の場合、待ち合わせをしすぐに撮影がスタートするのではなく、まずはじめに打ち合わせをします。時間に余裕のある撮影の時は毎回打ち合わせをし、作品のイメージを伝えるそうです。モデル未経験の方であれば特に、いきなり撮影がはじまってしまうと何もわからないままあたふたしてしまうこともあるので、リラックスできる時間をもらえるのは嬉しいですよね。

 

5/26撮影の打ち合わせ小野友暉

小野友暉
今回のイメージは、「アンニュイ」&「境界線」でいこう!

 

5/26撮影の打ち合わせアンナ

ポートレート撮影では、モデルがカメラマンに指定された場所に行き、ある程度写真が撮れたら解散することもよくあります。ですが、友暉さんは撮影前の打ち合わせにもしっかりと時間をかけ、Annaちゃんへ作品のイメージを伝えるだけでなく、共通の話題を見つけてコミュニケーションもとっていました。撮影中はオンオフの切り替えをしていると、会話にまで神経がまわらない時もあるので、こういった撮影前に少しのコミュニケーションをとるだけでも、その後のモデルの表情は変わってきます。

 

ただ「写真を撮りたい」や「こういう作品を撮ってみたいからモデルを用意した」のではなく、Annaちゃんという一人のモデルに対し、どんな雰囲気が似合うのか、どんな表情やポーズが作品のイメージとマッチするのかまで考えられていて驚きました。友暉さんは25才という若さでたくさんのフォトグラファーやモデルに注目される写真家です。撮影前のちょっとの打ち合わせでも、人目をひく作品になる理由が分かったような気がします。

 

撮影前の打ち合わせにも手を抜かない友暉さん。打ち合わせに同席させていただき気になったことをインタビューします!

 

-なぜ、撮影前に打ち合わせをするのですか?

 

小野友暉
いきなり撮影をすると、モデル側もカメラマン側も緊張してしまうので打ち合わせをしています。こういう糸で撮りたいという意思疎通を理解しあってからの方が撮りやすいので。いい写真を撮ろうと思ったら必要な時間です。

 

 

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難波での撮影

打ち合わせが終わり、いよいよ撮影がスタート。打ち合わせをしているうちに空気もあたたまり、Annaちゃんもリラックスしているように見えました。

 

5/26屋上の撮影でソファーにたつAnna

 

難波のとある屋上にやって来ました。到着し、早速撮影がスタートです!友暉さんと撮影するのは初めてのAnnaちゃんでしたが、友暉さんがシャッターをきるたびにポーズや表情をきめていき、スイッチが入ったのが分かりました。撮影の最初はベテランのモデルでも緊張をして、うまく笑顔が作れなかったりもしますが、Annaちゃんは撮影の序盤から余裕を感じさせるほどナチュラルで圧倒されました。

 

5/26屋上での撮影

 

そして、Annaちゃんがするポーズに対して、友暉さんが顔の角度や目線にアドバイスをしていきます。手は壁につけるのか体につけるのか、繊細な動きを加えるだけで、「悲しい」と「寂しい」のちょっとした違いを表現できるんだなと、勉強になりました。屋上は街並みが背景になり、一見撮りやすいのかなという印象を抱きましたが、よく考えてみると、街中の方がポージングのしやすい花やベンチなどが揃っているので、屋上の方が難易度が高いのではないかと思いました。

 

5/26屋上での撮影の様子④

 

ちなみに、撮影に同行させていただいて私が気づいたのは、撮影している友暉さんとされているAnnaちゃんの様子がシルエットになっていて、作品が出来上がるまでの姿もアートのようになっていて歓喜を感じずにはいられず、たくさん写真を撮りました。カメラを向けるとポーズを決めてくれるAnnaちゃんがは天真爛漫で、撮影現場の雰囲気も明るくできるモデルだと思いました。

 

ポートレート撮影をする人の中に、モデル撮影をすることは好きだけど、コミュニケーションがとれないという方もいるのではないでしょうか。友暉さんがモデル撮影で意識をしていることを聞いていきます!

 

-モデルが緊張しているときはどのように緊張をほぐしていますか?

 

小野友暉
カメラを意識させないように、「カメラは見なくていいよ」と言い、モデルが何かしている自然な様子を撮影します。慣れてきたら、少しずつカメラの方を向いてもらいます。しかし、モデルが緊張しているときは、カメラマン側も緊張している場合が多いので、先に距離を縮めることに力を入れています。

 

日本橋での撮影

難波での撮影から、日本橋に移動をすることになりました。マイナーな撮影スポットや、モデルや周りのフォトグラファーたちも一緒に楽しみながら写真を撮ることの出来る遊びスポットなどを知る友暉さん。友暉さんならではの撮影の方法がとっても興味深いです!

 

対戦の穴

 

“対戦”の穴”というなんだか心がぞわぞわする名前のゲーム店にやって来ました。日本橋には変わったゲームセンターがたくさんあります。10代の若者たちは「なんだこれ!」と頭にハテナを浮かべるようなゲームが揃っています。なかなか都会では出会うことのできないスポットに、外国人観光客やゲーム好きな人が多く集まっていました。

 

5/26撮影Annaがゲームする様子

 

新鮮だったのかAnnaちゃんはゲームに興味を示していたので、スーパーマリオブラザーズに挑戦することに。DSやWiiなどとはやり方も全く違うので難しそうでしたが、終始満面の笑みを浮かべて楽しそうにしているAnnaちゃんを友暉さんが撮影し、屋上でのクールな感じとは打って変わって、Annaちゃんのナチュラルな一面が出ていました。友暉さんは人の表情を記憶するのがうまいのか、“今の街並みやイメージに近いからこの表情をして”ではなく“この表情の〇〇は魅力があるからここに合う”というふうに撮影をしているようにも思えました。笑顔ひとつにも、口角の上げ方や目の大きさなど、ざっくりとした印象ではなく、モデルの細かいパーツの動きまで掴んでいるので、友暉さんの作品は偏っていなく、モデル一人一人が主人公になった世界観をみることができるんですよね。

 

5/26撮影グリーンの壁バック

日本橋にはディープなお店だけでなく、カラフルな壁がいくつもありました。関西でポートレート撮影をする人は、出来るだけ他とは被らない撮影スポット探している人が多いはず!

 

-撮影場所に悩んだときはどうしていますか?

小野友暉
僕の場合は、撮影場所にそんなにこだわりはありません。新しい場所やディープなスポットは、横のつながりで誰かの撮影に同行して教えてもらうことが多いです。

 

 

 

 

天王寺での撮影

日本橋で撮影をした後は、天王寺へ!撮影前にも打ち合わせをしましたが、改めてイメージを確認するため、歩きながらもAnnaちゃんと話をする友暉さん。

 

5/26の撮影の道端での打ち合わせ

 

テーマを意識しなければ、撮る方も撮られる方も伝えたかったことからそれてしまい、気持ちの入った作品には見えなくなってしまいます。

 

5/26天王寺での撮影での射的

5/26射的Anna

 

射的やスマートボール、日本橋とは違った珍しいゲームに、カップルや学生が集まっていました。ここでも、真剣に遊びを満喫するAnnaちゃん。街中で撮影をしているときは、アンニュイなムードのある表情ですが、ゲームを目の前にすると18歳の幼さが見えて、さすがモデル!という印象を受けました。

 

難波から天王寺までを撮影しながら移動し、およそ3時間ほどの撮影が終了しました!友暉さん、Annaちゃん、同行させていただきありがとうございました。最初の打ち合わせでは、緊張を解くために会話を探しているむずむずしい感じから、シャッターを切る回数を重ねるごとに徐々に打ち解けていく感じも、作品を見るだけでは分からない裏側も覗くことでまた違った作品の見方になりました。

 

ちなみに…

 

5/26てんしばパフォーマー

 

天王寺から帰る途中、てんしばで行われていたパフォーマンスをみんなで見ていたのですが、あまりのクオリティーに圧倒されてしまい…

 

5/26てんしばでのパフォーマンスに驚く二人

二人もこの表情でした。(笑)

 

 

 

撮影後のインタビュー

今回の撮影を終えて、友暉さんとAnnaちゃんにインタビューをしました。撮影後の挨拶は当然すが、感想まではなかなか聞くこともないですよね。フォトグラファーとモデルが互いに感じたことを深掘りしていきます。

 

 

-小野友暉×Annaの撮影はハジメテということでしたが、どうでしたか?

小野友暉
ダンスをやっていたということもあって、自由に動いたり、指示するまでもなく、いろいろなポージングをしてくれたのでとっても撮影しやすかったです。

Anna
はじめての小野友暉さんとの撮影で緊張するかなと心配だったのですが、緊張することもなく、リラックスして普段の私のまま撮影に挑めました。撮影中は“THE撮影”というよりも、日常のような、ただただ楽しい笑顔で溢れた1日でした!

 

-撮影中に印象に残っていることはなんですか?

小野友暉
会う前、写真で見る感じはクールな印象でしたが実際会って撮影してみると笑顔がとっても素敵でした。シャッターを切るタイミングがわかりやすくて楽しく撮影できるモデルさんだなという印象に変わりました。

Anna
私にとって「テーマ」のある撮影ははじめてだったので、すごく印象的な撮影になりました。私たちが普段、ただの街中の風景の一部として、あまり気にもかけずに歩いたり見逃したりしている路地裏や壁などを、また違った視点からカメラを通して見ることにより、顔の雰囲気や表情にうつる風景が面白く感じました。

 

-最後に、今回の撮影を通して感じたことを聞かせてください!

小野友暉
今回テーマを前もって決めて撮影に挑んだものの、後半はただただ楽しんでしまいました。そういう撮影も悪くないと思えるので良いですが、またテーマに沿った撮影の続きをして、作品を完成させたいと思います。

Anna
知らない街、知らない味に出会った時に感じる素直な気持ちを、誰しもが持っている童心のように、そのまま表情や感情で表すことによって世の中の全てが興味深く感じると私は思っています。そういう気持ちにさせてくれたのが今回の小野友暉さんとの撮影でした。ゲームで遊んだり、射的をしてみたりと自由で楽しい撮影でした。本当にありがとうございました!

最後に

ポートレート撮影に同行させていただいて改めて感じることは、イメージの一致やコミュニケーション力は大切だということです。モデルの緊張をほぐすことによって作品の質も変わってきますし、話しやすい空気を作ることでフォトグラファーも指示をしやすくなります。

 

これからポートレート撮影に挑戦したい人やモデルに興味がある人は、ぜひ、参考にしてみてください。

 

 

 

 

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