風景撮影でレンズの結露・曇りに悩むカメラマン必見!レンズヒーターを徹底解説

かんばら
どうも、関西写真部SHARE専属ライターのかんばらふうこです!

 

星空の撮影や寒冷地での風景撮影で、レンズが曇ったり凍結してしまった時に活躍してくれるレンズヒーター。

しかし、「使ったことがないから本当に役立つのか分からない」「どのレンズヒーターを購入すれば良いか悩んでいる」という方も多いかと思います。

そこで今回は、国内でカメラ用USBレンズヒーターを生産されている小宮 尚純さんにレンズヒーターについてインタビューしました!

レンズヒーターの魅力や、カメラ初心者さんが使うときのポイントを教えてもらいます。

 

レンズヒーターについて

レンズヒーター

 

ーレンズヒーターを初めて知るというカメラ初心者さんもいるかと思いますので、まずはレンズヒーターについて教えていただけますか。

小宮:レンズヒーターは、湿気や凍結によるレンズの曇りのせいで写真がぼやけてしまうのを防ぐためのものです。眼鏡が曇ることがありますよね。カメラのレンズも同じく、曇ってしまうとクリアには撮れないわけです。

レンズが曇る状態の説明
外気温より冷えたレンズやカメラ(物)に空気が触れると、レンズの温度により空気が冷やされ、空気中に含んでおける水分がレンズで結露する状態になります。
そのためレンズに曇りが発生し、外気がマイナスだと凍ることになります。
夏に氷を入れたグラスの表面に水滴がつきますよね。同じことがレンズで起きているわけです。レンズヒーターで温めて空気中の水分が液化するのを防ぐということです。

 

ーレンズヒーターはどのようなシーンに最適ですか?

レンズヒーター

ー撮影 小宮 尚純

小宮:例えば…

  • 水辺で水蒸気が発生している時や夜露が降りて来た時
  • 夜中から日の出を待って長時間撮影している時
  • 冬に室外から室内に入って撮影する時
  • 暖かい車から外へ出て撮影する時

など温度差がある時に最適です。

 

ーなるほど!どのようなカメラレンズに必要不可欠などございますか?

小宮:レンズの種類は関係ありません。

外気温やレンズ温度の変化による空気中に含まれる水分量変化の問題なので、その条件ではどのレンズでも必要になります。

スマートフォンのカメラレンズが曇らないのは、内部で熱を発しているのでレンズも温められているからです。

 

 

ーレンズヒーターありとなしで撮影にどのような影響が出てきますか。

レンズヒーター

ー撮影 小宮 尚純

小宮:レンズヒーターをつければ曇りを蒸発できるので、クリアに撮影することができます。

レンズヒーターがないと、  ブロワーでとばしたり、拭いたりして曇りをとっても、また曇ってしまうので、ぼやけた写真になってしまいます。

 

レンズヒーターの魅力

レンズヒーター

ー撮影 小宮 尚純

ーズバリ、レンズヒーターの魅力は?

小宮:レンズが曇る、冬は凍る。などの状況が改善され、シャッターチャンスを逃すことなく撮影できます。

 

ー小宮さんも風景写真を撮影されるとのことですが、レンズヒーターがあってよかったなと感じた瞬間はありますか。

小宮:レンズヒーターを作ろうと思ったきっかけになりますが、長野県の高ボッチ高原に、約3ケ月間、毎日通っていた時のことです。

そこで素晴らしい景色に出会えたのですが、レンズが凍ってしまい、1枚しか撮れなかった、ということがありました。「レンズの曇りさえなければ…」と、悔しい思いからレンズヒーターを自作し始めました。

霧ヶ峰高原や、高ボッチ高原で実測しながら改良を重ねていき、マイナス20度対応のレンズヒーターが完成しました。その後は曇る心配なく撮影しています。

 

ー小宮さんの実体験からレンズヒーターが完成したんですね!小宮さん自身、風景写真を撮られているとのことですが関西でレンズヒーターを使用するのにおすすめのロケーションはどこですか?

レンズヒーター

ー撮影 小宮 尚純

小宮:雲海に浮かぶ竹田城跡、琵琶湖の白髭神社鳥居の日の出、橋杭岩の天の川、吉野の雲海、奈良藤原宮跡の星景、京都嵐山の冬の竹林などを撮影の際には持っていたほうが安心です。

 

カメラ用USBレンズヒーターの特徴を解説!

レンズヒーター

ー小宮さんが開発されたカメラ用USBレンズヒーターの特徴を教えてください!

小宮:このレンズヒーターの一番の特徴は熱線が細いことです。

レンズヒーターを装着していても、ピント・ズームリングを、そのまま動かせるので、構図を変えることも巻いたままできるということです。

 

球面レンズの場合もフードに巻いてもケラレません。

レンズヒーター

また外気に触れている前玉だけを温めるので、レンズの曇りはとりますが、センサーに余計な熱を伝えにくくなっています。

モバイルバッテリーにつなげて約20秒であたたまり、寒冷地でも使えます。

 

全品チェックして出荷しています。

 

 

ー角型フィルター用のヒーティングホルダーを作成されていますが、角型は他のタイプと何が違うのですか?

小宮:角型フィルターは、減光のため(他に種類もありますが)に使うので、太陽や、花火などのまぶしい光、夜景の時の街灯りなどもですが明部を抑えて、暗部を露光するために使います。

丸型と違って、上下に動かしたり、角度を変えることができるので、必要な部分にフィルター効果をかけやすくなっています。

 

レンズヒーター

角型フィルターはガラス製が主流になってきておりますのでレンズと同じように、湿度が高いと曇ったり凍ったりする時があります。

絶景のときこそ、そういう現象が起きるものです。

ヒーティングホルダーは角型フィルター専用ヒーターで、フィルターの曇り防止です。

 

 

ーカメラ用USBレンズヒーターやヒーティングホルダーはどんな方に使っていただきたいですか。

小宮:レンズが曇ったことがある人はもちろん、まだレンズが曇ったことのない人にも絶景のシャッターチャンスを逃さないためにお使いいただけると幸いです。

 

 

 

小宮 尚純さんが制作したレンズヒーター&ヒーティングホルダーをご紹介

撮影中に湿気や凍結によるレンズのトラブルに悩んでいるフォトグラファー必見!

小宮 尚純さんが長野県の高ボッチ高原に毎日通い、5年かけて制作したレンズヒーター&ヒーティングホルダーをご紹介します。

カメラ用USBレンズヒーター

レンズヒーター

マイナス20度まで対応!カメラレンズの曇りを防止するモバイルバッテリー仕様のレンズヒーター。

冬だけではなく、星空や天の川の撮影時にも大活躍してくれます。細線なのでコンパクトにまとめられ、収納時にもかさばらないところが嬉しいポイント。

USB給電式でモバイルバッテリーに繋げた状態で使用できるので、長時間の撮影にもおすすめです。

 

 

 

 

USBレンズヒーター 専用温度コントローラー

レンズヒーター

USBレンズヒーターの専用温度コントローラー。

LED発光色はピンクとブルーの2種類から選ぶことができます。付属のケーブルバンドを利用すれば三脚への取り付けも可能なので、快適に操作を行えます。

寒い時期はカメラのバッテリーやモバイルバッテリーの持ちが悪くなることで長時間の撮影が困難になってしまうため、“できるだけ長い時間撮影できるように”という小宮さんの思いで作られたアイテムです。

 

 

ヒーティングホルダー

レンズヒーター

貴重な瞬間に立ち会った際に夜露や結露等で撮り逃すことのないよう、撮影時に集中できる状態にして、良い写真を残したい。」という思いで制作されたヒーティングホルダー。

カメラレンズにヒーティングホルダーを装着することで、夜露や霜に悩まされる心配もありません。

風景写真のフォトグラファーが作っているので、風景写真を撮影する方のニーズに寄り添った機能性を発揮してくれます。

 

 

メッシュエプロンラック

メッシュエプロンラック

三脚につけるエプロンラックです。

レンズヒーターを使用する際にモバイルバッテリーをぶら下げた状態にしていると風で揺れ、写真がブレる原因になります。

エプロンラックを三脚に装着することでモバイルバッテリーやレリーズを置くことができるので風で揺れる心配もありません。

雨や雪の中でも水がたまりにくいメッシュ生地でできています。

 

 

 

さいごに

レンズヒーター

ー撮影 小宮 尚純

風景写真家の悩みを解決したいという思いから作られた小宮 尚純さんのレンズヒーター。

これまで星空や夜景の撮影や、寒冷地での撮影シーンで結露がたまり写真がぼやけてしまうことに悩んでいたフォトグラファーも、レンズヒーターを装着することで美しい風景写真の撮影を実現することができます。

さまざまなレンズヒーターが販売されていますが、小宮 尚純さんの制作したレンズヒーターは風景写真を撮る方の悩みに寄り添い国内で一つ一つ手作りで生産しているので信頼性が高く長く使い続けられます。気になる方はぜひ公式サイトやAmazonの商品ページで使い方や作例をチェックしてみてください。

 

 

 

 

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