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はじまりは写真ではなく「文章」だった

インベカヲリ・小野友暉

小野友暉
写真集の中にある文章は、インベさんが書いているんですか?

インベカヲリ
私が書いてます。学生時代に、頭を整理するために文章を書くことが日常だったので、仕事にするなら文章かなと考えていました。
最初は写真じゃなくて、編集プロダクションで文章を書いていたりしていましたが、20代のうちは文章、写真、映像と同時並行でやっていましたね。どんな仕事をしていても、写真だけは作品撮りを続けていて。
いろいろな仕事もしてきたけど、その中でも写真と文章が残ったので今も続けています。

小野友暉
今までの積み重ねが形になっているんですね。

インベカヲリ
写真は抽象的な表現だから人によって捉え方はさまざまだけど、文章は言葉を使うものだから読み手の受け取り方が直接的で議論が展開してしまいやすいんですよね。
そういった意味では全く違う2つの表現方法なので、文章を書くときは頭を切り替えて、別物として表現しています。

小野友暉
インベさんが「苦労したな」と感じた時期ってありましたか?

インベカヲリ
苦労というよりは、芽が出るのは遅かったと思います。20代は、社交的で華がある人のほうがチャンスを与えられやすいんですよ。私は一般の人に評価されることはあっても、写真業界では見てもらえないという期間が長かったので、その間に考えさせられることは多かったです。
そういう時って、自分に何が足りないのかいくら考えても分からないんですよね。なので、苦労というよりも、何をしてもうまくいかない時期が長かったという感じですね。

小野友暉
なるほど。写真で活躍していけるようになった、ターニングポイントはいつでしたか?

インベカヲリ
やっとスタートラインに立てたと思えたのは、2007年にニコンサロンの「三木淳賞奨励賞」を貰ったことでしょうか。
人からの評価がついてくると、自分の意識が変わりますね。客観的な評価がないと、自分のやっていることに確信を持っていたとしても、それが正しいのか全部間違っているのか分からなくなってくるんですよ。

 

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私の写真の一番のファンは他の誰でもなく「私」

インベカヲリ

小野友暉
インベさんにとって写真家ってどういうものだと思いますか?

インベカヲリ
写真家だけではなく全てに当てはまることですけど、良い作品って人にインスピレーションを与える作品のことだと思うんですね。
技術とか美しさとかではなくて、見た人にひらめきを与えるもの。「こんな世界もアリなんだ」って、新しい扉を開けて前に進めることが作品の役割だと思っているので、私自身もそうしたものをつくっていきたいです。

小野友暉
インベさんはこれまでに大人の人からの批判的な声もあったとおしゃっていましたが、それでも写真家、表現者として前に進み続けてこられたのは何でですか?

インベカヲリ
やっぱり、自分の写真の一番のファンは自分だからです。
私の写真を一番評価しているのも私だから、人の批評は8割くらい意味がないと思ってます。経験値が高くて立場のある人の言うことだから、自分にとっても正しいとは限らないですよね。人のアドバイスを全て聞き入れていると自分が潰されていくので、いかに「聞かない」ようにするかも大事なことだと思います。
本当に必要な言葉は、何の抵抗もなくスッと心に入ってくるので分かるんですよ。

小野友暉
話を聞けば聞くほど、インベさんは考え方が超越してるなって思います(笑)では、インベさんが写真家として目指すところは?

インベカヲリ
写真の枠は超えていきたいという気持ちはあります。
軸は写真に置いているけど、写真に関わらず、仕事を通してどれだけ人の心を動かせるか、大きいことを言えば「文化」とか「時代」を自分が思うほうに動かしていきたい。作品を通して、私自身が住みやすい世界をつくっていきたいという気持ちはあります。

 

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女性写真家を目指す人へ

インベカヲリ

小野友暉
女性写真家を目指している方に、上手く前に進んでいくためのアドバイスなどありますか?

インベカヲリ

女性は気持ちの変動が激しいから、無理やり決断とか決意とかしようとせず、その時の気持ちに合わせて泳いでいくほうが良いんじゃないかと思います。振り返ったら全部が繋がっていたというのはよくあることなので。
自分が向いてることをやるのも大事だと思います。「できないからこそ、できるようにならなきゃ」と思って、気質に合ってないことを一生懸命頑張ってる人ってけっこういると思うんですけど、無理矢理な道を進むと、なぜか人間関係のトラブルが起きたり、邪魔が入ったりして上手くいかないんですよ。気質にあったことをしているとスムーズに物事が進むので、それを探すのが一番の近道だと思います。

小野友暉
自分のやりたいことだったら、失敗しても無駄だったと思うこともないですもんね。

インベカヲリ
20代のうちは複数のことを同時並行でしていたので、周りからは迷走してると思われたこともありましたけど、何が正解かなんて、未来は誰にも分からないから、私は一つに絞らずに興味のあることに取り組んでいましたね。
「写真家になる」っていう決意をしたこともなくて、ただ淡々と続けていたことがこうして形になっています。ハッキリとしたゴールを決めてしまうと、そこから抜け出せなくなって、自分で自分を狭めてしまうこともあるので、決断とか決意はそこまで重要ではないんじゃないかと思っています。

小野友暉
目標を達成してしまったら、そこから上が見えなくなりますもんね。とてもやる気が湧いてきました!インベさん、ありがとうございました。

インベカヲリ
ありがとうございました。

 

写真展「ふあふあの隙間」開催中

写真展「ふあふあの隙間」

タイトル インベカヲリ★ 写真展ふあふあの隙間
開催期間 2018年12月20日(木) 〜 2019年1月 9日(水) 日曜休館、12月30日(日)~1月4日(金)休館

ギャラリー

Nikon THE GALLERY 大阪
住所 大阪市北区梅田2-2-2 ヒルトンプラザウエスト・オフィスタワー13階
インベカヲリ★ トークイベント詳細
インベカヲリ★×姫野希美(赤々舎 代表取締役)のトークイベント
1月5日(土)15:00-
ニコンプラザ大阪セミナールーム(申込不要・参加費無料)

 

 

 

 

 

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